僕等は「天神様」の外へ出た後、「船橋屋」の葛餅を食ふ相談をした。(「天神様」) masapn2.hatenablog.jp 芥川龍之介(明治25.3.1~昭和2.7.24 小説家)の「本所両国」(昭和2.5.2~22『東京日日新聞(夕刊)』)の「僕等」一行は亀戸天神に詣った後、参道出てすぐ側にある「船橋屋」へ。 「船橋屋」は江戸時代の文化2年に創業された和菓子処。初代勘助の出身地である下総・船橋の名にちなんで命名されました。 名物の「くず餅」は江戸時代にはもうすでに人気で、亀戸天神の参拝客でお店もたいそう繁盛していたのだそうです。 明治~大正期にかけてこの辺りに住んでいた芥川龍之介も、よく訪れていたようです。「本所両国」には、 船橋屋も家は新たになつたものの、大体は昔に変つてゐない。僕等は縁台に腰をおろし、鴨居の上にかけ並べた日本アルプスの写真を見ながら、葛餅を一盆づつ食ふことにした。 「