「敗軍の将、兵を語らず」の格言通り、志半ばでの解任後は発言を控えてきた横浜(現横浜DeNA)の尾花高夫前監督(54)。初めて沈黙を破った前回は、選手に染みついたBクラス体質について語ってくれた。今週は暗黒時代をもたらすにいたった、球団フロントの構造的な問題点を指摘してもらう。(構成・笹森倫) --昨年後半からチームは軌道に乗り始め、今年は上位進出も狙えると思ったのでは 「でも戦力はそこそこ補強してくれないと。『こういう補強をしてくれ』と頼んで、『金がない』と返されたら、もう何も言われへん。身売り前提だから金を使いたくなかったんでしょ。身売りのための2年間だったというなら残念だね」 --戦力は絶対的に不足していた 「球団の心臓部は編成。その心臓が動かなかったらチームに血が通わないよね。まずドラフトで獲った選手を主力に育てて、チーム力を上げるのが本来あるべき姿。特に上位指名は絶対に戦力