ちなみに筆者は、ビッグデータ活用に関しては決して否定的ではない。それどころか、いくつかの試みも行っている(関連記事:ビッグデータ活用の“特効薬”はあるのか?)。 一方で、当事者にでもならない限り、これらの問題に対して実感が薄いのも事実だと思う。プログラミングなどのITスキルと違って、職場ですぐに役立つことも少ない。ましてや、医療においての個人情報やプライバシー問題は、「病名などの機微な情報」と抽象的に括られてしまい、現実感が更に薄いのではないだろうか。 今回は、法律論ではなく、身近な問題としての医療の個人情報やプライバシーの問題を考えたい。 個人情報保護法で家族に病名を伝えられない ただし、個人情報保護法は避けて通れない。「法律論を避けると言ったのに~」という苦情が聞こえてきそうだが、少々お付き合い頂きたい。 病院などの医療施設も、もちろん個人情報保護法の対象になっている。個人情報保護法が