ヘリウムガス タイト感が強まる 希少資源の工業ガスであるヘリウムガスは、需給バランスがタイト感を強めている。主産国である米国で、世界最大手のエクソン米国工場が長期定修に入ったほか、原料となる粗ガスを供給する米国土地管理局(BLM)が7月以降出荷制限の強化を通告したことから、世界的に品薄状況が表面化している。日本への輸入量減少を受けて、サプライヤー各社は、大陽日酸が川崎工場の生産中止を検討するなど対応を急ぐほか、需要家に対する節約要請や、一部で供給制限や消費状況に応じた効率配送などとの対応を進めつつある。また、市況は7月までに1立方メートルあたり100円以上も取引価格が値上がりしており、10月以降の下半期に向けて一段の値上がりも見込まれる事態となってきた。