「就活の形」が異常なまでに歪んでしまった。内定を取れない大量の学生・若者を苦しめ、企業側も早期化・長期化する採用活動で徒労感に襲われている。大学は教育の空洞化、人材育成機能の劣化にますます危機感を抱き、企業は早すぎる就活の「負の側面」が強まってきたことに悩み始めている。歪んだ就活に限界を嗅ぎ取った双方の間に、改革に向けた新たな取り組みが始まった。「上」、「中」では「就活の構造」がなぜこれほどまでに歪んでしまったのか、について徹底分析し、「下」で就活改革のための新たな提言を行う。 就職環境はここ2年で劇的に変化、氷河期下回る過去最悪に 震える手でメールを開く。つい最近受けた東京の電子部品メーカーの最終面接の結果だ。不合格を通知する「お祈りメール」の言葉がすぐ目に飛び込んできた。東京の私立大学法学部4年生のA君は、3年生夏のインターンシップから始めた就職活動に今も終止符を打てないでいる。大企業