いま「中国資本」によって、京都の伝統のある神社仏閣の至近の土地が次々と買い占められている。彼らが狙うエリアは前編記事『安くなった日本の土地…いま、中国人富裕層が「京都の不動産」を続々と買い占め始めた』でお伝えしたとおりだ。 セカンドハウスとして買うケースもあるが、彼らの多数はホテルや旅館などの宿泊施設保有を目的に買い占めに動いているという。 宿は中国資本ばかり それは京都市が公開している『旅館業法に基づく許可施設及び施設外玄関帳場一覧』を見れば明らか。「華」、「紅葉」、「柳」、「禅」……と施設名称に使われるのは何とも雅な和の雰囲気を漂わせる漢字や熟語たち。 しかし、その施設の所有者を示す「申請者氏名」を確認するとどうだろうか。会社名こそ日本風だが、〈代表取締役劉〇〉〈代表社員蔡〇〇〉といった形で中国人らしき名前がずらりと並んでいる。 たった一社で京都市内に十数ヵ所の不動産を抱える所も少なく