「“国の理想”の姿を物語るのは憲法です。この国の未来をしっかりと見据えながら、憲法改正に向けた挑戦も進めてまいります」 2月9日の記者会見で、力強くそう語ったのは高市早苗首相(64)だ。前日に行われた衆議院解散総選挙で、全議席の3分の2を超える316議席を獲得した自由民主党。これで衆議院では自民党が単独で、憲法改正の発議を行うことができるようになった。参議院でも3分の2以上の賛成を取り付け、国民投票でも過半数が賛成すれば憲法改正が実現することになる。 だが、「高市首相の憲法観自体に疑問が残る」と語るのは、慶應義塾大学名誉教授で、憲法学者の小林節さんだ。 「憲法は、“国の理想”を書くものではなく、国家権力を制限するためのものです。10年以上前、衆議院の委員会に呼ばれ、そういった趣旨のことを述べたことがあります。すると、高市さんは『私は、そういう考えはとりません。憲法は、国家に権力を与えるもの

