テレビや新聞でさんざん報じられたので,ご存じの方も多いだろう。去る2月25日,米マイクロソフト会長のビル・ゲイツ氏が都内のS小学校を訪問した。S小と近隣のR中学校の生徒200人ほどを前に,「子どもたちに科学の夢を語る」と題して講演した。 ある意味,少年の心を持ち続けるゲイツ氏が日本の子どもたちに何を語るのか? そして子どもたちがどう反応するのか? マイクロソフト・ウォッチャとしては見逃せない。デスクワークを放り出して取材に出かけた。 これでいいのか,IT教育 ゲイツ氏の講演そのものにさほど新味はなかった。「コンピュータの進化が人々の生活スタイルを根本から変える」という,これまで主張を繰り返しただけだった。少しだけ失望した。でも,今回の取材は「IT教育のあり方」を改めて考える良いきっかけになった。そうした意味でムダではなかった。 日本のIT教育は大丈夫なのだろうか――。記者はかねがね,こうし