健康志向で自転車の人気が高まる中、群馬県内のサイクリングロードに立てられた看板に、利用者から戸惑いの声が漏れている。 場所によって「歩行者優先」「自転車走行に協力を」などと正反対の内容が掲げられているためだ。いったい、どちらが優先なのか。現地を訪ねた。 ◆歩行者とトラブル 渋川市金井から埼玉県行田市にかけて利根川沿いに延びる約68キロの「利根川自転車道」。週末にもなると、思い思いのウエアに身を包んだ人たちがサイクリングを楽しんでいる。 途中、前橋市大渡町で、思わぬ立て看板が目に飛び込んできた。 〈歩行者優先! 自転車は徐行〉 自転車で通りがかった30歳代の男性は「自転車道なのだから、『自転車』と『歩行者』を逆にすべきでは」と憤る。一方、会社帰りや休日のウオーキングに利用する50歳代の男性は「自転車が高速で走っていて危ない。看板とは逆の状況だ」と語気を強める。 県の県土整備部によると、利根