空港は国と国の「境界」であり、異なるタイムゾーンの間にあるという意味では、時間さえ超えてしまう場所とも言える。そんな特異な場所である空港が人間の心に及ぼす奇妙な影響について、心理学者が考察した。 いきなり「常識」を忘れる人たち 空港や飛行機内では、しばしば普通ではない行動や、時には反社会的とさえ言えるような振る舞いを目にすることがある。床で眠ったり、フライト情報表示板の前でヨガをしたりといった無害なものから、朝っぱらから飲んだくれて口論をする、飛行中にドアを開けようとするといった深刻なものまで、程度もさまざまだ。 近年、機内での迷惑行為や目的地外での着陸とともに、こうした悪質なケースが増加傾向にある。それによって、空港や機内でのアルコールの販売を制限したり、禁止したりする向きもみられるようになった。たとえば、アイルランドの格安航空会社「ライアンエアー」は、酩酊に起因する機内での問題を防ぐた
