「神奈川県の高速道路で、データを駆使することでほとんど工事をせず、お金をかけずに渋滞を解消した事例がある」――。満員電車や渋滞、レストランの混雑といったピークを解消するIT活用策を探し回っていたときに、国土交通省でこんな興味深い話を聞いた。 乗り物好きでもある筆者には聞き逃せない話だ。筆者は交通分野で多くの取材をしてきが、どちらかと言えば鉄道が専門で、道路は専門外。もっと言えば、鉄道とは桁違いの税金が潤沢に投入される高速道路を“敵視”する気持ちすらある。 だが「お金をかけずに渋滞解消」という話は気になる。本当にそんなことが可能なのだろうか。“敵地”に乗り込む心持ちで中日本高速道路(NEXCO中日本)を訪ねた。筆者の勤務地の隣のビルなので、電車でも車でもなく、歩いて行ったのだが。 渋滞の新名所「海老名JCT」、8台のカメラで渋滞を見える化 「確かに、1億円ぐらいの費用で済む『ピンポイント渋滞