ブックマーク / book.asahi.com (31)

  • 特別公開:坂本龍一さん3万字インタビュー前編「音楽の大きなテーマは、亡くなった者を悼むということ」|じんぶん堂

    記事:平凡社 坂龍一さん(2013年5月撮影) 撮影:榎佳嗣 書籍情報はこちら バッハの「マタイ受難曲」を聴くと、まさに「音楽に救われる」という感じがする ――東日大震災と原発事故はだれしもにとってたいへんショッキングなできごとだったと思います。坂さんはどうお過ごしでしたか。 坂龍一:うーん……、直後はやっぱり、音楽を聴く気になれませんでした。 ――音楽家の方でも、音楽が聴けなくなるんですか。 坂:ええ、(音楽家には)きっとそういう人は多いと思いますよ。それで、ずいぶんと経ってから……、ひと月ほど経ってからかな、やっと聴いてみようかなと思ったのは。 ――そのときに、慰めや励ましになったもの、あらためて立ちかえったものってありますか。 坂:それは、やっぱりどうしてもバッハの「マタイ受難曲」です。僕のまわりの音楽好きでも同じようにいう人は多いけれど、やっぱり特別な曲ですね。「また

    特別公開:坂本龍一さん3万字インタビュー前編「音楽の大きなテーマは、亡くなった者を悼むということ」|じんぶん堂
    saba2004
    saba2004 2023/04/08
  • 「兵士とセックス―第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか?」書評 戦争が誘発する性暴力とは|好書好日

    兵士とセックス 第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか? 著者:メアリー・ルイーズ・ロバーツ 出版社:明石書店 ジャンル:社会・時事・政治・行政 兵士とセックス―第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか? [著]メアリー・ルイーズ・ロバーツ 1944年夏、フランスのノルマンディー。ここで米軍が行った上陸作戦は、しばしば軍事的側面からのみ取り上げられる。その後のフランスで、米兵がどのような生活を営んでいたのかについては、ほとんど焦点があたらない。書は、性という観点から、第二次大戦下の米仏関係を読み解く一冊。三部構成で、一部では「恋愛」を、二部では「売買春」を、三部では「レイプ」を取り扱っている。 ノルマンディー作戦は、ナチスからフランスの女の子たちを救い出し、キスの嵐で迎えられるといったジェンダー表現でたびたび受容された。この物語はフランスに対する支配意識とも結びつき、兵士た

    「兵士とセックス―第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか?」書評 戦争が誘発する性暴力とは|好書好日
    saba2004
    saba2004 2015/10/14
  • コラム別に読む : 「花子とアン」の世界 鴻巣友季子さんが選ぶ本 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■文学好きの心をくすぐる わたしの知るかぎり、翻訳家や作家には、村岡花子翻訳の『赤毛のアン』が外国文学への扉を開いた、読書体験の原点と言う人が多く、今、NHKの連続テレビ小説「花子とアン」は周りで大変な話題だ。 原案になった村岡の評伝『アンのゆりかご』(村岡恵理著・新潮文庫・810円)を読むに、想像力豊かだった花子はアンを自分の分身のように感じたのではないか。だからこそ戦火をものともせず、『アン』の翻訳をやり遂げたのだろう。それを表現するためだろうか、このドラマは花子(はな)の人生を『赤毛のアン』シリーズと重ね合わせて描いている。はながジュースと間違えてワインで泥酔したり、屋根から落ちたりする挿話も、『アン』から引いたものだし、さらに、菊池寛の「父帰る」やシェイクスピアの「ハムレット」などの引用や歌取りが鏤(ちりば)められ、文学好きの心をくすぐることこの上ない。 「あのシーンは映画『卒業

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    saba2004 2014/07/10
  • コラム別に読む : 政治家・官僚の名門高校人脈 [著]横田由美子 - 青木るえか | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■革命を起こしたくなる気分 名門大学、なんていっても今どきは勉強さえできりゃ誰でも入れるのでセレブとはとうてい言い難く、たいして有り難みもない。名門といって威張れるのは今や高校や中学、いや小学校や幼稚園、生まれた産院にまで遡らなければならない勢いである。しかしさすがに『政治家の名門産院人脈』とかいっても嬰児時代には友達はいない。やはり知恵もついてきて虚栄心と劣等感がバリバリに発達する高校あたりの人脈をさぐる、というのがちょうどいいのだろう。 紹介されているのが麻布、日比谷、慶應義塾、筑波大附属駒場、ラ・サールといった有名校から地方の名門県立高校まで。読んでると、日全国津々浦々の名門と言われる高校で、ドブから発生するメタンガスのように「ちっぽけなプライドを胸に抱いて日の中枢を目指す少年たち」が生み出されてんだな、と実感します。名門ならではの自由さとかバンカラさとか、「有名人二世?それが何

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    saba2004 2014/04/08
  • http://book.asahi.com/ebook/master/2014012200010.html

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    saba2004 2014/01/27
  • ヒラリー・マンテル「罪人を召し出せ」書評 危機的状況に断を下す者描く|好書好日

    罪人を召し出せ [著]ヒラリー・マンテル 時はF・ブローデルのいう「長い16世紀」(1450〜1640年)の真っ只(ただ)中、1535年9月の不気味な鷹(たか)狩りに始まってイングランド王妃アン・ブーリンが斬首刑に処せられる翌年の夏まで。主人公はヘンリー8世の秘書官トマス・クロムウェル。ローマ・カトリック体制・欧州文明の辺境にあったこの島国は「ささやかな自由、そして、動物のように扱われてきた過去を葬り去って、イングランド人らしく扱われること」を長く切望してきた。 ヘンリー8世は、アンの前に王妃として迎え入れたスペイン王の叔母キャサリンを離縁、離宮に幽閉している。当時の世界帝国スペインの大使から王妃を粗末に扱えば貿易を止めるぞと脅されたり、ウェールズでは追いはぎや海賊が跋扈(ばっこ)したりして、一歩間違えば王家がこの地上から消えてなくなるかもしれないという危機的状況にあった。 ごろつきの家に

    ヒラリー・マンテル「罪人を召し出せ」書評 危機的状況に断を下す者描く|好書好日
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    saba2004 2013/12/23
  • 「知的障害と裁き―ドキュメント千葉東金事件」書評 福祉と司法 顕在化する矛盾|好書好日

    知的障害と裁き―ドキュメント千葉東金事件 [著]佐藤幹夫 2008年に千葉県東金市で起きた女児殺害事件で、軽度の知的障害のある男性が逮捕された。弁護団は当初、無罪主張を掲げるが、主任弁護人が辞任して一転、起訴内容を認める。「知的障害と刑事司法」というテーマを追いかけ、雑誌に同時進行ルポを連載していた著者も振り回される。著者は、当初の主任弁護人の保護的な弁護活動が、被告のプライドを傷つけたことが辞任の遠因とみる。知的障害のある犯罪加害者をどう支えるのか。被告人を「責任を帰することのできる主体」とみるか、「福祉的保護の必要な人」とみるか。当事者と支援者の判断が違ったらどうするのか。福祉と司法の乗り入れが進む中で、顕在化する矛盾に焦点を当てる。 ◇ 岩波書店・2835円

    「知的障害と裁き―ドキュメント千葉東金事件」書評 福祉と司法 顕在化する矛盾|好書好日
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    saba2004 2013/12/23
  • 「こうしたい思い」真っすぐに|好書好日

    私の暮らしかた [著]大貫妙子 1973年にシュガー・ベイブを結成し、その後ソロ活動に移って40年。今年60歳になった著者の心構えは〈足りないものがあっても、今の暮らしは自分で選んできたものであると納得して生きる〉。2006年から今夏まで雑誌に連載したエッセーがに。両親との葉山の家での静かな暮らし、庭に遊びに来るノラとの時間、エアコンなしで過ごす夏、湯たんぽを愛用する冬、東北に田植えに行ったり、皮むき間伐ツアーに参加したり……。「こうしたい」という思いのある真っすぐな暮らし方が心地よい。結婚しろとも孫の顔が見たいとも一度もいわなかった母親が昨年、突然倒れた。母を見送ったことをつづった一節「お母さん、さようなら」に胸があつくなる。 ◇ 新潮社・1680円

    「こうしたい思い」真っすぐに|好書好日
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    saba2004 2013/12/23
  • 本の記事 : 訪ねたい、思い入れたっぷりの家 写真集「音楽家の家」 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    18世紀のハイドンから20世紀のプーランクまで、西洋の著名な音楽家23人の創作の背景と人物像を丹念に追った写真集『音楽家の家――名曲が生まれた場所を訪ねて』が西村書店から刊行された。名曲を聴き直したくなるばかりか、旅心を喚起させる興味深い写真や評伝は、文学ファンやアンティーク、インテリア好きにも楽しめる。 ■イメージどおりの家、想像を裏切る部屋 たとえば、モーリス・ラヴェルが46歳のときに購入し、62歳で死去するまで暮らしたというパリ郊外モンフォール・ラモリーの「見晴らし台」と呼ばれる家。この家で有名な「ボレロ」や「ツィガーヌ」などが作曲されたが、エレガントな顔立ちや端正な作品から受けるラヴェルのイメージを、いい意味で裏切ると同時に納得させる。 高い名声にもかかわらず、ワーグナーの大邸宅とは違う小ぶりの木造2階建ての家で、改造・増築を繰り返し、室内装飾も自身で手がけたという。生涯独身で、国

    本の記事 : 訪ねたい、思い入れたっぷりの家 写真集「音楽家の家」 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    saba2004
    saba2004 2013/12/03
  • 「ライス回顧録」書評 臨場感あふれる外交の舞台裏|好書好日

    ライス回顧録 ホワイトハウス激動の2920日 著者:コンドリーザ・ライス 出版社:集英社 ジャンル:社会・時事・政治・行政 ライス回顧録―ホワイトハウス 激動の2920日 [著]コンドリーザ・ライス 人種差別の激しかった米南部アラバマ州に育った著者は国際政治学者として頭角を現し、30代半ばにして国家安全保障会議(NSC)に参画、ブッシュ前政権下では大統領補佐官と国務長官を務めた。まさに現代のベスト・アンド・ブライテスト。おまけにピアノの名手でもある。 経歴はキッシンジャーと似ているが、同氏とは対照的にあくまで大統領に忠実な閣僚たちとの仲介者に徹した。 在任中は9・11の惨劇からテロとの戦い、中東和平交渉、イランや北朝鮮の核問題まで、次々と複雑な連立方程式への対応を迫られ、知的にも体力的にも想像を絶する重圧の日々が続いた。 加えて、政権内部の権力闘争にも悩まされる。とりわけイラク開戦をめぐっ

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    saba2004 2013/09/22
  • 「少女と魔法」書評 日本生まれの強く可愛い魔女|好書好日

    少女と魔法 ガールヒーローはいかに受容されたのか 著者:須川 亜紀子 出版社:NTT出版 ジャンル:社会・時事・政治・行政 少女と魔法―ガールヒーローはいかに受容されたのか [著]須川亜紀子 日の魔法少女物アニメ番組は、過去40年以上にもわたり放映されているという。少女メディア文化において、これは世界的にも稀(まれ)なケースだと筆者は指摘する。西欧では魔女は成人女性の力、美、知の象徴であり、それゆえ恐怖の対象として描かれてきた。たとえ善き魔女が描かれても、「奥様は魔女」のように白人美女が定番。だが、日のアニメ世界に輸入されたとき、魔女は少女と合体し、可愛らしく活発な「ガールヒーロー」に変身した。筆者は1960年代から近年までの魔法少女物を分析し、女性へ向けられた複雑な要請と眼差(まなざ)しを鮮やかに解析して行く。 60年代の「魔法使いサリー」は、あくまでも女性らしさを手放さず乱暴者の男

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    saba2004 2013/07/13
  • 「海を渡った人類の遥かな歴史」書評 冒険性を否定する、人と海との親密さ|好書好日

    海を渡った人類の遙かな歴史 古代海洋民の航海 (河出文庫) 著者:B.フェイガン 出版社:河出書房新社 ジャンル:一般 海を渡った人類の遥かな歴史―名もなき古代の海洋民はいかに航海したのか [著]ブライアン・フェイガン 人間の住む世界から遠く離れた北極の氷の中や太平洋に浮かぶ孤島を訪ねた時、いつも考えることがあった。はるか昔、何千、何万年という昔に、海図も六分儀もないのに、ここまで来た人たちがいたのだ。水平線のはるか向こうを目指した古代の人たちの胸の内に思いをはせた時、私はいつも心が震えるような思いがした。 陸地を離れて海へ出る。人類がアフリカを出て世界へ拡散していく歴史の中で、それは確かに最も想像力を刺激する一歩だった。書はそのことについて書かれただ。歴史の教科書に太字で記される華々しい海戦や探検家の航海について触れたものではない。天体を見て遠洋に漕(こ)ぎ出したポリネシア人や、大三

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    saba2004 2013/06/25
  • 「協力がつくる社会 ペンギンとリヴァイアサン」書評 共感や協調を引き出す工夫|好書好日

    協力がつくる社会 ペンギンとリヴァイアサン 著者:ヨハイ・ベンクラー 出版社:NTT出版 ジャンル:社会・時事・政治・行政 協力がつくる社会 ペンギンとリヴァイアサン [著]ヨハイ・ベンクラー 人を動かす常套(じょうとう)手段といえばアメと鞭(むち)。どちらも人間が私利私欲に満ちた存在だとする性悪説に根ざしている。人間とは「リヴァイアサン」(旧約聖書に出てくる巨大な海の魔獣)というわけだ。 だがネットワーク研究の第一人者である著者は「人間は単なるアメと鞭よりはるかに多くのものに動機づけられている」とし、自発的に協力する存在としての人間に着目する。オープンソースの基ソフト(OS)として有名なリナックスのマスコットである「ペンギン」がその象徴だ。 ネットワーク理論の分野では社会科学や自然科学の知見を援用しながら20年ほど前から協調や創発のメカニズムの解明が進んでいる。 著者はその成果を踏まえ

    「協力がつくる社会 ペンギンとリヴァイアサン」書評 共感や協調を引き出す工夫|好書好日
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    saba2004 2013/05/26
  • 書評・最新書評 : 鉞子―世界を魅了した「武士の娘」の生涯 [著]内田義雄 - 出久根達郎(作家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■隠れた名著の素性、明らかに 司馬遼太郎の長篇(ちょうへん)『峠』は、主人公の河井継之助が上京を願って、長岡藩筆頭家老の稲垣宅に日参する場面から始まる。後年、二人は藩の存亡の機に対立する。 時代が下って、主君に殉じた河井は武士の鑑(かがみ)とはやされ、稲垣は腰抜け者と評された。『峠』の取材に長岡を訪れた司馬は、郷土史家に『武士の娘』というを教えられた。「大読書家」の司馬も初めて耳にする書名だった。 作者は杉鉞子(えつこ)、筆頭家老稲垣の娘である。金太郎のかつぐ鉞(まさかり)の如(ごと)く強い娘になってほしい、と名づけられた。在米の日人と婚約、英語を学ぶため十四歳で上京し、ミッションスクールに通う。 渡米後、英語で『武士の娘』を出版、ベストセラーとなる。女の子は「きの字」の形に体を曲げて就寝することや、手習いの師の前では不動の正座であること、など幼少女期に受けたしつけや見聞をつづった。

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    saba2004 2013/05/26
  • コラム別に読む : 中国絶望工場の若者たち [著]福島香織 - 江田晃一 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    昨年、中国で吹き荒れた反日デモ。主体となったのが「第二代農民工」と呼ばれる人びとだ。都市への出稼ぎ農民の子供たち世代であり、彼ら自身も多くが農村戸籍でありながら都市部の工場などで働く。書ではインタビューを通じて中国の急速な経済成長が抱える矛盾を体現する彼らの実像を浮き彫りにしている。 「第二代農民工」に共通するのは、親世代ほどどん欲でない点だ。残業などを控え、貯金もほどほどに、カラオケや服、スマートフォンなどに享楽的に消費する。工場での給与も決して安くはなく、昇給もある。経済的豊かさを享受している実感はあるが仕事に邁進はしない。 背景にあるのは、中国の都市部には我々日人には見えにくい身分社会が未だに存在することだ。彼らは戸籍管理が厳しい都市では農民工であり、手厚い福祉を受けられる都市民にはなれない。都市では「半透明」な存在であり、がむしゃらに働き続けても、将来に希望を抱くことが許されな

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    saba2004 2013/04/23
  • コラム別に読む : 敗者 松山ケンイチさん - 中村真理子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■負けた者が世の中を変える はじめはにしようとは考えていなかった。大河ドラマ初主演。自分が何者かもわからない青年から、世界の頂点に立つ老人まで、平清盛の一生を1年かけて演じた。「これほど大きく変化し、思い悩む役はめったにない。自分が何を感じ、考えていたのか、残しておきたかった」 東日大震災の日からエッセーは始まる。2カ月後、被災地に行った。「役者は来てくれるだけでありがたい」と言われながら、選んだのはがれき撤去のボランティア。「役者としてみんなを元気にさせることに自信がなかったのでしょう。言葉にして気づきました」。足を運ぶたびに心が揺さぶられる。〈被災地に行ったのは全て自分のためだったのではないか〉。自問自答は続く。〈震災は結局、東京で無傷でいたはずのわいをも襲っていた〉 試行錯誤の記録でもある。叔父を斬首する〈涙と嘔吐(おうと)でぐしゃぐしゃ〉の場面は、実際に吐いたものの、放送ではカ

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    saba2004 2013/03/19
  • BOOK TIMES (広告特集) : その日本語、お粗末ですよ! [著]タカハシマコト - 朝日新聞社広告局 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■うっかり恥をかかないためにちょっと妙な日語に注意する 日語を取り上げたは少なくないが、書は第一線で活躍するコピーライターが手がけただけに視点がユニークである。正しい日語とは文法的に間違っているかではなく「伝わる言葉」を意味する。要は、伝わらなくなった「貧しい言葉」と「まだ貧しくなっていない言葉」という2種類の日語があると解説する。著者は日常会話や流行語、ネットやメディアで使われる言葉の中から、76の貧しくお粗末な日語を選び出し、なぜ貧しくなったのか、背景や解決策について論じる。 確かに書に登場する言葉は無意識に用いがちであり、ことによれば周囲から話し手が「貧しい人」「恥ずかしい人」と思われてしまう可能性もある。要するにちょっと居心地が悪く、妙な日語なのである。たとえば、アイデアを出し合う場で「逆に(こんなのもあるよね)」を連発し、ついつい「自分にごほうび」や「わかる、わ

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    saba2004
    saba2004 2012/12/28
  • 「新農薬ネオニコチノイドが日本を脅かす」書評 「もうひとつの安全神話」指摘|好書好日

    新農薬ネオニコチノイドが日を脅かす もうひとつの安全神話 著者:水野 玲子 出版社:七つ森書館 ジャンル:社会・時事・政治・行政 新農薬ネオニコチノイドは、人間への神経毒性があり、子どもたちの未来をも脅かす。毒性の解説、大量使用を許す“農薬ムラ”の実態、禁止への国際的な動きの最新情報を紹介する。【「… 新農薬ネオニコチノイドが日を脅かす [著]水野玲子 ミツバチの大量失踪。謎の異常現象が2000年代後半から世界的に顕在化してきた。ウイルス、ダニ、環境変動など様々な要因が取り沙汰された。 そんな中、いまひとつの物質名が浮上しつつある。ネオニコチノイド。害虫には卓効、人間には無害。少量で効き目が持続するから減農薬になる。画期的な新農薬として日では水田に大量散布されるようになった。著者はこれを、企業、政府、農協、あるいはの問題に敏感なはずの生協でさえもが参加して作り上げた「もうひとつの安

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    saba2004 2012/12/01
  • 「かっこうの親 もずの子ども」書評 生命の輝き包む 子育ての日々|好書好日

    統子は、幼児誌の編集部で働くシングルマザー。四歳の息子・智康は、夫の希望もあって不妊治療の末に授かったが、ささいな喧嘩をきっかけに離婚に至った。仕事上のトラブル、子どもの… かっこうの親 もずの子ども [著]椰月美智子 語り手の統子は、夫でない男性の精子で授精するAID(非配偶者間人工授精)で子を授かった。夫は無精子症で合意の上だったが、気持ちのすれ違いから離婚、ひとり親で4歳の息子を育てている。と書くと複雑な背景を持つ母子物語と響くかもしれないが、むしろ子育ての細部を掬(すく)い上げることで、すっと背筋の伸びた作品に仕上がっている。 「子どもを持った瞬間から、世の中は怖いものだらけになってしまった」と統子は独白する。まさにそれ! と子育てを「第一責任者」として経験した者なら膝(ひざ)を打つだろう。子のために強くもなり、同時に追い詰められもする。おさなごのいる日々は、様々な価値観に翻弄(ほ

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    saba2004 2012/11/16
  • 「厳重に監視された列車」書評 現実と対峙する悲痛な純粋|好書好日

    1945年、ナチス支配下のチェコスロヴァキア。若き鉄道員ミロシュは、ある失敗を苦にして自殺を図り、未遂に終わって命をとりとめた後もなお、そのことに悩み続けている…滑稽さと… 厳重に監視された列車 [著]ボフミル・フラバル 石を詰めた麻袋で背中をどつかれるような衝撃を読書から切実に感じる。汗を始めとする体液の臭いが鼻につく。そういう肉感的な言語体験をさせてくれるのがフラバルやクンデラといったチェコ出身の小説家で、同時にかの国の作家はチャペックのようにいたずらでユーモラスである。 東欧の作品全体にその傾向は強いが、チェコ文学のようなバランスではないと自分は感じる。なぜそうなのか。彼らを読み続けることでしか答えの出ない謎だ。 さて、その偉大な一角、ボフミル・フラバル。今回訳出された作品もやはり強烈な魅力、なれ鮨(ずし)やクサヤのような発酵臭を放っている。 語り手である主人公ミロシュは弱冠二十二歳

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    saba2004
    saba2004 2012/11/16