NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)は、素晴らしい発見を提供し続けている。7月には、太陽系外惑星WASP-39 bを観測し、その雲に原子や分子の痕跡、活発な化学反応を発見した。そして今、科学者チームがこの発見をさらに発展させ、データをより深く解析している。 カリフォルニア大学サンタクルーズ校のNatalie Batalha(ナタリー・バタラ)博士によると、JWSTのデータはゲームチェンジャーとのことだ。「私たちはこの太陽系外惑星を複数の装置で観測し、赤外線スペクトルの広い範囲と、このミッションまでアクセスできなかった化学的指紋の一群を提供します」と彼女は言う。 7月の観測はとてもエキサイティングだった。JWST の近赤外線分光器 (NIRSpec) は、太陽系外惑星の大気中に二酸化炭素 (CO2) が存在することを初めて明確に証明したのだ。また、地球上のスモッグの成分である
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)は、彼方の系外惑星が雲に覆われ、活性化学物質が存在する可能性もあることを明らかにした。WASP-39b、別名「Bocaprins(ボカプリンズ)」と呼ばれる系外惑星は、天の川銀河の約700光年離れた乙女座にある太陽より少し小さい恒星を周回している。 いわゆる「ホットサターン(土星に似た高温の惑星)」の1つであるボカプリンズは、2022年の夏にJWSTが科学観測を開始した直後に調査されたが、このほどその惑星の完全な化学プロファイルが解明され、いくつか特異な事実が発見された。 惑星の微かな光をスペクトルに分解することで、研究者は水、二酸化硫黄、一酸化炭素、ナトリウム、カリウムなど原子、分子、化学物質の存在を示す兆候を見ることができる。惑星はオレンジ・青色の不鮮明な大気に覆われ、その下には雲の帯があると考えられている。 ウェッブおよびハッブル宇宙望遠鏡の
キロやギガ、ミリ、マイクロなど大小の量を端的に表すための国際単位系(SI)接頭語について、新たに10の30乗を表す「クエタ」、10の27乗「ロナ」、10のマイナス30乗「クエクト」、10のマイナス27乗「ロント」の4つが決まった。国際度量衡総会が決定した。デジタル情報の急増などを背景に、31年ぶりにSI接頭語が拡張された。 SI接頭語は10のべき乗を表し、単位と共に用いられる。産業技術総合研究所によると従来、10の24乗「ヨタ」から10のマイナス24乗「ヨクト」の範囲の接頭語が認められてきた。科学技術の発展を受け、拡張が議論されてきた。 4つの接頭語はフランス・ベルサイユで開かれた第27回国際度量衡総会で、日本時間18日に採択され同日、閉会と共に発効した。同総会は単位の確立と国際的な普及を目的とした「メートル条約」に基づき設置された最高機関で、ほぼ4年ごとに開催されている。国際度量衡委員会
日本発の宇宙スタートアップ・ispaceの月面ランダーが、いよいよ11月30日(つまり本日)、米国から打ち上げられる。同社の挑戦が始まってから、すでに12年。その間、紆余曲折がありながらも、諦めることなく開発を続け、ついに打ち上げまで辿り着けたことは、その最初期から取材で関わってきた記者の一人として、感慨深いものがある。 2022年11月30日15時追記:「HAKUTO-R」ミッション1の打ち上げは、打ち上げを行うスペースXのロケット「Falcon9」に一部確認作業が必要となったため、2022年12月1日の17時37分(日本標準時)に延期されました。 ロケットから分離されるランダーのイメージCG(提供:ispace) マイナビニュースでも、これまで多くの記事でispaceについて紹介してきたので、いろいろと思い出す読者も多いだろう。打ち上げを直前に控え、ここで改めて、同社のこれまでの取り組
この連載では、非常に小さくて、場合によっては目にも見えないような「ロボット」や「人工知能(AI)」をつくる研究を追いかけています。材料には主にデオキシリボ核酸(DNA)やタンパク質、脂質といった生体物質が想定されています。これらには化学エネルギーで効率よく機能し、人体にもなじみやすいという特徴があります。 第13回と第14回では「ペプチド」という短いアミノ酸のひもを使って、光から逃げる細菌のような微小球や、ウイルスのレプリカをつくったりする試みを取り上げました。今回は、それらを取材する過程で得たアイデアやヒントをもとに、約30年後の未来を「妄想」してみました。物語形式で書きましたので、気楽に読んでみてください。内容はフィクションであり、実在する人物や組織、研究プロジェクト等とは一切、関係ありません。 夜の海岸に立つ2人 漆黒の海に、コバルトブルーの波が立っていた。明るさを微妙に変えながら、
毎年6月に実施され、11月に発表される、全国学校図書館協議会による「学校読書調査」の2022年の結果が公表された。小4~高3の「今の学年になってから読んだ本」から見える変化やトレンド、今年の特徴とは? ここでは高校生および非小説[ノンフィクション]に関して扱う(全3回の第3回) 高校生が読んだ本 学校読書調査で高校生がよく読むジャンルや作家として確認できるものは、中学生とそれほど変わらない。 ・泣ける青春/恋愛ものライト文芸(『余命10年』『桜のような僕の恋人』など) ・定番化しているラノベ(『ソードアート・オンライン』、西尾維新の〈物語〉シリーズ、『Re:ゼロから始める異世界生活』、米澤穂信の古典部シリーズなど) ・本屋大賞受賞作(『かがみの孤城』『そして、バトンは渡された』など) ・ボカロ小説『告白予行練習』 ・『人間失格』 ・東野圭吾 ・住野よる ・短編集(『5分後に意外な結末』など
毎年6月に実施され、11月に発表される、全国学校図書館協議会による「学校読書調査」の2022年の結果が公表された。小4~高3の「今の学年になってから読んだ本」から見える変化やトレンド、今年の特徴とは? ここでは小学生・中学生に関して見ていく(全3回の第2回) 小学生では短編集人気が加速し、『銭天堂』廣嶋玲子が女子に「作家読み」 学校読書調査では2021年以降、小4~高3男女に「今の学年になってから読んだ本」を3冊挙げてもらうアンケートを実施し、シリーズごとに集計している(2019年までは「5月1か月に読んだ本」をいくつでもいいから挙げる聞き方をし、シリーズものでも個別の巻ごとに集計していた)。 まずは小学生の部から見てみよう。 男女問わず変わらず人気の作品としては ・学習マンガ…『科学漫画サバイバル』『学研まんがでよくわかる』シリーズ ・学習系読みもの…『ざんねんないきもの事典』『空想科学
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