すばる望遠鏡の強力な補償光学システムにより、恒星 HIP 99770を周回する巨大なガス惑星が直接に撮像されました。この天体 HIP 99770 b は、位置天文衛星のデータを用いた間接的な探査と、直接撮像を組み合わせる方法で発見された最初の太陽系外惑星です。この新しい手法は、惑星の姿を「直接見る」のと同時に、惑星の質量と軌道を精密に測定することができます。将来、「第二の地球」を観測する上でも有望な手法です。 図1:すばる望遠鏡のSCExAO/CHARISによるHIP 99770惑星系の画像。星印の位置にある主星からの明るい光の影響は除去されています。矢印が示している天体が新たに発見された惑星です。黄色の破線は、比較のため、木星の軌道の大きさを示しています。主星(HIP 99770)は、はくちょう座の方向、約130光年の距離にあり、4等級と肉眼でも見える明るさの恒星です。(クレジット:T.