知覚の哲学入門 [単行本]ウィリアム フィッシュ著、山田圭一監訳、源河亨、新川拓哉、國領佳樹訳、2014年8月勁草書房2014-08-31 世界的に今も議論の盛り上がりを見せている知覚の哲学の待望の入門書が日本語になって登場である。 大変喜ばしい。 邦訳も読みやすく仕上がっているので、これからこの分野を知りたいと思う日本語話者の学生や研究者にとって、本書が大いに意義のある仕事であるのは間違いないだろう。 また、翻訳者の1人である源河亨さんがこの邦訳の紹介サイトを作成してくださっている(ウィリアム・フィッシュ『知覚の哲学入門』)。まだ本書を入手していない場合でも、こちらで目次と簡単な内容を確認できるようになっている。 本書の構成は大きく二つに分けることができる。一つは知覚の本性をめぐって競合する理論を紹介する内容であり、2章から6章にかけて、5つの理論それぞれの利点と欠点が提示されている。も