(CNN) 他人の自殺を手助けすることが認められているスイスのチューリヒで、外国から自殺目的で同国を訪れる「自殺旅行」の増加などが問題となり、自殺幇助(ほうじょ)禁止と自殺旅行禁止の是非を問う住民投票が実施された。 投票の結果、自殺する権利は守るべきであり、たとえ外国から来た人であってもその権利は認めるべきだとの意見が大多数を占めた。自殺幇助禁止の提案には85%が、自殺旅行禁止の提案には78%がそれぞれ反対票を投じている。投票総数は約27万8000票だった。 スイスでは1941年以来、医師以外の人物が行うことなどを条件として、自殺幇助を認めている。しかし報道によると、自殺目的でスイスを訪れる外国人が急増したことや、回復の見込みがない病気にかかっているわけではないのに自殺を希望する人が多いことが最近の調査で判明し、自殺幇助をめぐる論議が高まっていた。 チューリヒの自殺者は年間約200人に上り