サルの研究で世界的に有名な京都大学霊長類研究所の教授ら4人が、研究費5億円余りを不正に支出していたとする調査報告書を京都大学がまとめたことが分かりました。 関係者によりますと、松沢特別教授らは愛知県などにある京都大学霊長類研究所とその関連施設で平成26年度までの4年間に行われたチンパンジーのおりの工事などの28件で、架空取り引きなど総額5億円余りの不正な支出をしていたということです。 このほか、入札前に予算を業者に伝えたり、入札すべき工事を随意契約にしたりするなどの不適切な事例も確認されたということです。 こうした不正は、取り引きを通して業者に発生した赤字を補填(ほてん)するために行ったと説明しているということで、私的な流用はなかったとしています。 松沢特別教授は、チンパンジー研究などを通して、人間の認識や行動がどう進化したかの解明に取り組み、平成25年に文化功労者に選ばれていて、NHKの