日産自動車の電気自動車リーフには、省電力対策の一環としてLEDヘッドランプが標準搭載されている。同製品を開発、製造した企業が、自動車用ランプ、ミラーなどの開発を専門に手掛ける市光工業だ。同社のLED特有の開発の進め方やCAE活用について、2回に分けて紹介する。今回はLEDヘッドランプの光学設計、次の第12回は熱設計(熱流体解析)についてとなる。 リーフは日産自動車による量産型の電気自動車である。2010年12月に日本、欧州および北米で発売が開始された。2012年には世界的に展開される予定だ。その自動車に搭載されているのが、市光工業の設計・製造するLEDヘッドランプである。LEDは長寿命で応答性に優れ、高い視認性、省電力といった特徴から、電気自動車で採用が進みつつある。今回の製品ではヘッドランプのロービーム(片側のみ)につき白色LEDを2個使用し、消費電力を23Wに抑えている。これは一般的な