本書の書評は再来週の『週刊ダイヤモンド』に出るので、ここでは私の個人的な感想を書いておく。 きのう資産をレビューしたら、大きな間違いに気づいた。サブプライムが騒がれ始めた去年末から、ドル安になると思ってドル建ての資産を円に換えてきたのだが、きのう計算すると、最悪なのは円だった。先週のASCII.jpにも書いたが、日経平均の下げがOECD諸国でいちばん大きい。ゴールドマンの投信などは、こんなドル安になっても、わずかながら利益を出している。いちばんリスキーな通貨は円なのだ。 その理由は、ファンドマネジャーに聞くとよくわかる。「ドルを売る材料はあるんですが、円を買う材料がないんですよ。輸出産業は壊滅状態で、とうとう貿易赤字になった。トヨタがあんなボロボロの状況では、買える銘柄がない。要するに、日本の企業は利益を上げられないんだから、株価が下がるのは当たり前です」。彼は各国の金融危機対策には期