官僚に無駄を削減させるには 政府の行政刷新会議で、2010年度予算概算要求の無駄を洗い出す「事業仕分け」を開始する会議メンバーら=2009年11月11日、東京・新宿区の国立印刷局市ケ谷センター【時事】 無駄削減には、別の手立てを講じなければならない。それには、「経済学的アプローチ」が参考になるかもしれない。 まず、事項要求にあるものを含め、マニフェストの全項目を一度予算化し、全て概算要求に織り込んで総額を計算する。その上で、政治的に可能な要求上限額を設け、その額内にすべてが収まるように全予算を一律に圧縮する。すなわち、「要求上限額/要求総額」の割合を全予算項目に乗じて、それぞれの事業の予算概算要求額とする。総額が三十五兆円、上限額が三十兆円であるとすれば、「三〇/三五」、つまり「六/七」という数字を全ての予算項目に一律にかけて削減する。もちろん、項目によっては、このように一律に削減できない