七年八カ月続いた安倍政権から菅政権に代わり、政権とメディアの関係がクローズアップされる機会が増えている。とりわけ、メディアへの統制を強める菅首相が十月三日、内閣記者会の記者たちとパンケーキ店で行ったオフレコの懇談会は、それに参加するマスメディアに対して多くの批判が寄せられた。 政治報道の現場では、記者は取材対象に「食い込む」ことが求められる。政治家ら取材対象と親密な関係を築き、情報をオフレコで取ってくるということだ。そうした取材によって得られた情報が「党幹部によると…」といった匿名で報道される。公益に適(かな)う情報が得られることもあるが、同時に危険性もはらむ。取材対象に都合の良い情報を吹き込まれたり、関係性を損ねるような報道をしづらくもなることも起こりうる。オフレコの非公式な「懇談」に依存すれば、権力者の匿名発言を助長し、記者会見の形骸化を招くことにもなりかねない。 女性記者のキャリアを
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