トップレビュー30名もの患者が手術死――元群馬大学病院のモンスター・リピート医師が生まれた背景に迫る、迫真のノンフィクション! 『大学病院の奈落』(高梨ゆき子/講談社) 2007年4月~14年3月にかけて、群馬大学病院(以下、群大病院)で同じ医師(2015年3月末に依願退職。2016年7月に懲戒解雇処分が決定)から肝臓などの腹腔鏡手術や通常の開腹手術などを受けた患者が、相次いで死亡した問題をご記憶だろうか。 この問題が最初にワイドショーなどでも盛んに報じられたのは2014年11月頃で、当時は「腹腔鏡手術患者8名が死亡」とされていた。しかしその後の調査で、同医師による手術死患者は、開腹手術も合わせて合計30名にも上ることがわかったのだ(2015年8月31日、テレ朝ニュースほか)。 そして2017年8月27日、読売新聞朝刊などが報じた最新ニュースによれば、問題の医師と当時の上司(教授・2016
トップニュース『この世界の片隅に』片渕監督に「もの凄い“嫉妬心”しかない」。『機動戦士ガンダム』富野監督は「すず」をどう捉えたのか?【後編】 キャラクターや舞台設定の巧みさ ――「すずさん」というキャラクターですが、原作での描かれ方と映画とで異なる部分に注目も集まりました。監督は、すずさんをどのように描こうとしたのでしょうか? 片渕須直監督(以下、片渕): 本当ならば、こうの史代さんの原作はまるごと全部映画にしなければ意味がないと思っています。ただ、それは自ずと限界があり、1つは製作費の問題、もう1つは興行にかけられる約2時間という上限があるだろうなと考えました。そこで、残すべきだと思ったのは、すずさんが「なぜ日常生活を営んでいたはずだったのに、その中で何に追い詰められて、自分が戦争をする側という意識に至ってしまったのか」という部分だったのかなと思うんです。 それは一人で生きているなかでは
2016年11月に公開されて以来、大ヒット上映中の映画『この世界の片隅に』。3月3日(金)には、第40回日本アカデミー賞「最優秀賞アニメーション作品賞」の受賞が決まりますます注目が集まる本作。ダ・ヴィンチニュースは、『この世界の片隅に』監督の片渕須直さんと『機動戦士ガンダム』などを手掛けてきた日本を代表するアニメ監督・富野由悠季さんの対談に密着。おニ人の対談の模様が配信される文化放送のインターネットオンデマンド配信サービス「AG-ON Premium」の収録現場に伺った。 富野監督『この世界の片隅に』から戦争と歴史を語る ――今回、映画『この世界の片隅に』をご覧になった富野由悠季監督と、片渕須直監督とのはじめての対談になります。本日はよろしくお願いいたします。 富野由悠季監督(以下、富野): よろしくお願いいたします。『この世界の片隅に』を観て、開始10分くらいで衝撃を受けたことがあります
トップニュース真面目な好青年をイスラム過激派の処刑人に変えたもの――。本人と面識のあるジャーナリストが記した衝撃ルポ 『ジハーディ・ジョンの生涯』(ロバート・バーカイク:著、野中香方子:訳/文藝春秋) 2015年2月。その動画は日本中を戦慄させた。フリージャーナリスト、後藤健二さんの処刑映像をイスラム過激派であるISIL(イスラム国、以下IS)がインターネット上に投稿したのだ。日本政府に対する怒りのこもったメッセージや、後藤さんが纏っていたオレンジ色の装束も十分に衝撃的だったが、もっとも日本人を恐怖に陥れたのは処刑の方法だった。斬首。およそ現代の文明国では考えられない、残酷な方法で後藤さんは殺されたのである。執行者は当時の日本のニュースでは「黒装束の男」と報道されたが、やがてIS内でジハーディ・ジョンと呼ばれている人物だと判明した。「ビートルズ」と呼ばれる人質の拷問や処刑に特化したチームの
『隠れアスペルガーという才能(ベスト新書)』(吉濱ツトム/ベストセラーズ) 社会に出ると、コミュニケーション能力がモノを言う。大人だけではない。子どもの社会でも、今やコミュニケーション能力がヒエラルキーの序列を左右するという見解もある。空気が読めない発言をしたり、突拍子もない行動をしたりすると、ときに「アスペかよ」と辛辣な言葉が浴びせられる。 『隠れアスペルガーという才能(ベスト新書)』(吉濱ツトム/ベストセラーズ)によると、「コミュニケーション能力が乏しい」「情緒不安定」「劣等感が強い」「天然」…このような特徴を持つアスペルガーの人たちは総じて“生きづらさ”を抱えている。本書によればアスペルガーを含む多くの発達障害は、「先天的な脳の器質障害」であり、生育歴は一切関係ない。 ところで、アスペルガー症候群は、精神科を受診すると「アスペルガー症候群である」と診断が下される。しかし、症状が比較的
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