仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書) 本書は副題の「ノマドワーキングのすすめ」のほうが私にはぴったりとくる。ノマドとはNomad(遊牧民、放浪者)であり、定住する場所を持たず、自由に移動する人々のこと。 コンピュータネットワークの世界でも、ノマディックコンピューティングという言葉がある。これはユビキタスコンピューティングと近い概念であるが、ユビキタスコンピューティングがデバイスやセンサーなどで自律的に協調動作するのに対して、ノマディックコンピューティングはもっとネットワーク側を中心とした考えだ。移動体通信と言っても良い。時と場所と手段、そしてデバイスを選ばずに、通信可能にすること。それがノマディックコンピューティングだ。 この「ノマド」の考えを引き継ぐノマドワーキングは言うならば「どこでもお仕事」。時と場所を選ばずに、どこでも仕事をするそのようなワーキングスタイルだ。こう書くと、