記事:白水社 5G、AI、量子コンピュータ……〈デジタル・レーニン主義〉の相貌を持って現れつつある「世界第二の経済大国」に、透徹した眼差しをそそぐ! 矢吹晋著『〈中国の時代〉の越え方 一九六〇年の世界革命から二〇二〇年の米中衝突へ』(白水社刊)は、未来を捉えた新たな社会主義論。 書籍情報はこちら 一九五八年に大学に入り、三鷹寮経由で駒場寮中国研究会(中寮中研室)に密入寮した。第二次大戦後の自治寮駒場は戦前の一時期とは異なり、自治寮からの退寮処分が即退学処分となるほどの権限はもたなかったが、それでも自治の慣習はかなり生きていて、それは特に学生の政治的行動において顕著であった。学生自治会によるストライキ決議に先だって寮総代会でまずストライキを決議して、駒場全学にアピールするスタイルが慣習化しようとしていた。 これに対して大学当局はまず勉学を妨げる行為を決議した責任を追及して退学処分を行い、次い