東京都内のホテルを出て車に乗り込む日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(中央)=東京都千代田区で2021年2月17日午前11時44分、幾島健太郎撮影 女性蔑視発言で辞任する東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の後任について、候補者検討委員会は五輪担当相の橋本聖子氏(56)に候補を一本化した。新会長を巡っては、関係者間で思惑が交錯し、候補者名が浮かんでは消えた。土壇場での混沌(こんとん)としたトップ交代劇の先には、多くの難題が待つ。【田原和宏、松本晃、飼手勇介、小林悠太】 「絶対的なシナリオを描ける者いない」 17日午後の衆院予算委員会中、後任候補を巡る情報が駆け巡っていた。組織委の候補者検討委員会が午前中に開いた会合で、候補者を橋本氏に一本化していた。委員室を出た橋本氏は報道陣にもみくちゃにされ、就任打診の有無を問われると「予算委に出ていたので(分かりま