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書簡体小説 効果の検索結果1 - 7 件 / 7件

  • 『文体の舵をとれ ル=グウィンの小説教室』訳者解説 | ためし読み 大久保ゆう

    ハイファンタジーの傑作『ゲド戦記』や両性具有の世界を描いたフェミニズムSF『闇の左手』などの名作を生み出し、文学史にその名を刻んだアーシュラ・K・ル=グウィン。そのル=グウィンが「自作の執筆に励んでいる人たち」に向けて、小説執筆の技巧(クラフト)を簡潔にまとめた手引書『文体の舵をとれ ル=グウィンの小説教室』が刊行されました。 今回は本書翻訳者の大久保ゆうさんによる「訳者解説」をためし読みとして無料公開いたします。 訳者解説 船 そのもの 船 自分 ひとりが 乗組員 自分も まだ知らない自分の人生 アーシュラ・K・ル゠グウィン最後の詩集『ここまで上々』(So Far So Good: Final Poems: 2014-2018, Copper Canyon Press, 2018)に収められたゆるやかな物語性を持つ連詩「ここに至るまで」(“So Far”)もまた、航海をテーマにした作品で

      『文体の舵をとれ ル=グウィンの小説教室』訳者解説 | ためし読み 大久保ゆう
    • レイ・ブラッドベリ『華氏451度』を物語を創る側から分析する―――第3回物語の探求読書会レポート

      小説、漫画、映画、舞台、ゲームなどジャンルの垣根を越えて、「物語」について考えるオンライン読書会。 今回は、SFの古典レイ・ブラッドベリの傑作を俎上に、脚本家タケハルさん、文学系Youtuberスケザネさん、そして私ことDainでとことん語り合った。 書物を焼く意味とは? 本を殺す洗練されたやり方や、焚書に抗う究極の対策を始め、ブラッドベリの創作技法など、盛りだくさんでお届けする。 以下、ブラッドベリ『華氏451度』の内容に触れており、ネタバレをしています。 <目次> 本を焼く者は、やがて人を焼くようになる 華氏451の根源「多様性を殺していく」 時代を超える本の条件:a passionate few 本の殺し方 本はカジュアルに焼かれてきた イマジネーションを喚起させるSF作家 焚書への究極の対抗策:暗記 他の芸術と比較した文学の強みとは 思想小説とサスペンス性 この世ならざる世界にいか

        レイ・ブラッドベリ『華氏451度』を物語を創る側から分析する―――第3回物語の探求読書会レポート
      • 2019年を振り返る個人GOTY:福山幸司、『DEATH STRANDING』でゲームと映画の未来を感じ、『涼宮ハルヒの追想』で喪に服す

        IGN JAPAN編集部では常連ライターも含めて、毎年、印象に残ったゲーム(たまに映画とかドラマもあり)を最大10本まで発表してもらい、1年を振り返ってもらう。今回は大作レビューをよく回されるフリーライター。 新作・旧作に限らず、2019年にプレイしたゲームなら自由なスタイルで書いていいということなので、新作以外では1本だけ『涼宮ハルヒの追想』(2011年)を入れている。さて、以下に示したゲームのなかで私がレビューしたのは、『DEATH STRANDING』のみである。もちろん各ゲームにはそれぞれ感想を抱いているので、今回は、この個人GOTYの機会を使って、短評形式でお届けしたい。 特別編:『涼宮ハルヒの追想』 『DEATH STRANDING』 『シェンムーIII』 『シンソウノイズ~受信探偵の事件簿~』 『十三機兵防衛圏』 『EVE rebirth terror』 『グノーシア』 『還

          2019年を振り返る個人GOTY:福山幸司、『DEATH STRANDING』でゲームと映画の未来を感じ、『涼宮ハルヒの追想』で喪に服す
        • 2022年の本 - 西東京日記 IN はてな

          気がつけば今年もあと僅か。というわけで恒例の今年の本です。 今年は小説に関しては、朝早起きしなくちゃならない日が多かったので寝る前に読めず+あんまり当たりを引けずで、ほとんど紹介できないですが、それ以外の本に関しては面白いものを読めたと思います。 例年は小説には順位をつけているのですが、今年はつけるほど読まなかったこともあり、小説も小説以外も読んだ順で並べています。 ちなみに2022年の新書については別ブログにまとめてあります。 blog.livedoor.jp 小説以外の本 筒井淳也『社会学』 「役に立つ/立たない」の次元で考えると、自然科学に比べて社会科学は分が悪いかもしれませんし、社会科学の中でも、さまざまなナッジを駆使する行動経済学や、あるいは政策効果を測ることのできる因果推論に比べると、社会学は「役に立たない」かもしれませんが、「それでも社会学にはどんな意味があるの?」という問題

            2022年の本 - 西東京日記 IN はてな
          • 『なめらかな世界と、その敵』の感想と解説(ネタバレなし)|卜部理玲

            発売前にして既に重版決定、いま最も注目されているSF作家と言っても過言ではない、幻のSF作家。それが伴名練さんです。今回はその伴名練さんのはじめてのSF作品集『なめらかな世界と、その敵』の紹介と感想、そして解説を行っていきたいと思います。 ここまで読んで不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。はじめてのSF作品集なのに、なぜそんなに話題になっているのだろう、と。その疑問を解決するために、まず簡単に作者である伴名練さんの紹介から行っていきます。 先ほども申し上げました通り、本作『なめらかな世界と、その敵』は、伴名練さんのはじめてのSF作品集です。もともと伴名練さんは知る人ぞ知る幻のSF作家で、しかも作品のほとんどが同人誌に掲載されるため入手が難しいことでも知られています。しかしながら、その作品の完成度の高さから、年に一度発表される新作を手に入れるだけことを目当てに、わざわざ地方からSFイベント

              『なめらかな世界と、その敵』の感想と解説(ネタバレなし)|卜部理玲
            • 芥川龍之介全集ノート - 手探り、手作り🐇

              芥川龍之介全集 昭和2年 岩波書店 春に読み始める。 昔かなりの安値で見つけて購入して積読になってゐたのをわけもなくちょっと読んでみるかと思ったらしい。人間暇だと妙なことを考える。 全集は全七巻と別巻一冊。小説作品を収めた一巻から四巻まで頭から順番に読んでいった。五、六巻は小品、論文、紀行文、翻訳、詩、俳句など。七巻は未定稿と書簡を収め、別巻は日記が中心。 五巻以降は通読する必要もないと思うし、年末にちょうど四巻を読み終えたので、ノートはとりあえずここで終了とする。 ただ五巻から先も遺稿「西方の人」とか紀行文「支那游記」とか読んでみたいものがいくらかあるので、来年ぜひ読みたい。 芥川龍之介 1892年(明治25年) 東京市京橋区入船町に生まれる。 1913年(大正2年)  東京帝国大学文科大学英文学科へ入学。 1915年(大正4年)  代表作「羅生門」を「帝国文学」に発表。 1916年(大

                芥川龍之介全集ノート - 手探り、手作り🐇
              • 小説が「人権革命」を起こした - デマこい!

                ④サミュエル・リチャードソン『パミラ、あるいは淑徳の報い』(1740年) 死刑が大衆の娯楽だった時代 ヨーロッパの歴史における大きな謎の1つは、身体刑の消滅です[22]。 前近代の世界では、ヨーロッパに限らず世界のどこでも残虐な刑罰が当たり前に存在しました。罪人の手足の骨を鉄棒で叩いて粉砕し、ぐにゃぐにゃになった腕でカラダを車輪に括り付けて、腹を引き裂いて内臓を露出させ、ゆっくりと時間をかけて殺害する。あるいは、手首や足首を縛った縄を、数頭の馬で別々の方向に引っ張って八つ裂きにする――。そんなB級ホラー映画も裸足で逃げ出すような血みどろの拷問と身体刑が執行されていたのです。日本の歴史を振り返れば「石抱」や「鋸(のこ)挽(び)き」が有名でしょう。 ヨーロッパでは18世紀半ばまで、こうした身体刑が日常茶飯事でした。退屈しのぎに集まった野次馬たちは、囚人の悲鳴やうめき声に喜び、死刑執行人の一挙手

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