ロシアで日本語教師として働き始めて数カ月間、給料日になると事務室の担当者と同じやり取りを繰り返した。 【写真付き全文はこちら、Youtuberもどきの学生も…】就活負け組の33歳女性、職場は「日本人が一人しかいない」街 「給料が振り込まれていないんだけど……」 相手の返事はいつも同じだった。 「大丈夫。私たちもだ」 今夏、一時帰国した伊藤貴恵(33)は、秘書に「違うだろー!」と絶叫する議員のニュースを見て、「私もロシアでは日々、『違うだろー!』と怒ってるなあ」と、思わず笑ってしまった。実際、我を忘れるほど怒鳴ったことが、何度かある。 「私、こんなに大声出せるんだ」 微妙な自己発見だった。 「ロシアってものすごくトップダウンの国なんですよ。上の一言で全部ひっくり返ることも珍しくないから、その結果、ぎりぎりまで何もしなくなるんです」 ロシアの前は中国で3年間働いていたが、中国人との方が断然分か