外国人観光客であふれる世界遺産・白川郷(岐阜県)。今年の訪日外国人客はすでに1600万人を超え過去最高に (c)朝日新聞社 この記事の写真をすべて見る 東京五輪を前に、「おもてなし」ブームに沸く日本。そんななか、注目を浴びるのが国家資格である「通訳案内士」だ。国立競技場やエンブレム顔負けの迷走が、ここにもあった。 日本では現在、通訳案内士以外の人が報酬を得て外国人をガイドすることは原則、認められていない。近づく五輪と近年の訪日客の増加を受けて、2006年から現行の形になった通訳案内士試験への注目も急上昇。今年度の出願者は1万2千人超、前年度から約51%増えた。 「問題がニッチすぎる。試験対策の勉強は無意味だった。費やした時間を返してほしい」 こう憤るのは、8月末にあった1次(筆記)試験を初めて受けた40代の男性だ。 外資系企業で通訳翻訳業務に従事。TOEICで840点取っていれば英語の筆記