ちきりん:中田さんはこれからどういう方向に進もう、と考えられていらっしゃるのですか? 中田:自分の子供や孫たちが、日本という国に誇りに持ってもらえるようにしたい――。そうした国づくりに尽力していきたいですね。 それは自分の国を自慢するといった話ではなくて、自負を持って、日本という国に集っていることを幸せに感じてほしいということです。 グローバル化が進む中で、自分のアイデンティティをもたない人は、世界では通用しないのではないでしょうか。いろんな人間が自分の主観と全体に対する客観を持ってビジネスをする。自分は何者であるか分からない、自分のバックグランドに裏打ちされた主張がないという人は、グローバル社会だからこそ通用しなくなってくるでしょう。 そういう意味で「日本で生まれた」「日本で育った」「日本で暮らした」「日本でビジネスをした」ということが、結果として誇らしく思えるような社会になってほしい。