【2012年5月23日 NASA】 赤外線天文衛星「ハーシェル」の観測から、最大級に活発なブラックホールを中心に擁する銀河では、作られる星の数が少ない傾向にあることがわかった。近くの銀河ではなく、100億光年前後かなたの宇宙においてこうした結果が得られたのは初めてのことだ。 多くの大型銀河の中心には、太陽の数百万倍もの巨大な質量を持つブラックホールが存在する。周囲のガスがブラックホールの重力により高速で吸い寄せられて加熱され、膨大なエネルギーが放射される。こうした活動銀河核(AGN)が星生成の邪魔をすることは、比較的近くにある銀河の研究から知られていた。活動銀河核の放射が、新しい星の材料となる冷たいガスを吹き飛ばしてしまうのだ。 だが、こうしたことがわかっているのは宇宙の歴史においてほんの一時期だけのことで、活動銀河核と星生成の関連性がはっきり証明されているわけではない。そこでイギリスのM