6月に国会で成立した「いじめ防止対策推進法案」。この秋にも施行される予定だが、早くも世間では「こんなことで本当にいじめがなくなるのか」と疑問の声が上がっている。実際、いじめを解決することはとても難しく、なんと、いじめの実態を裏付ける証拠集めを私立探偵に依頼するケースが急増しているというのだ。 先日発売された幻冬舎新書『いじめと探偵』(阿部泰尚)では、探偵歴12年の著者が、これまで手がけてきた“いじめ案件”を紹介。証拠の集め方から、学校・加害生徒の親との交渉法などを伝授しているのだが、その内容はすさまじいものだ。 そもそも、いじめ対策は学校の仕事。しかし、いじめに気付いた親が学校に相談しても、「証拠がないと何もできない」の一点張り。子どもがいじめを告白し、具体的な事実を突き出したとしても、「全体の4割の学校ではいじめ防止策を講じない」のが現状だ。ここまでくると、学校を動かすために必要になるの