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ブックマーク / satoshi.blogs.com (21)

  • 「締め切りは絶対に守るもの」と考えると世界が変わる

    2011年にインプレスジャパンから「エンジニアとしての生き方」というを出版して以来、書籍よりは「メルマガ(週刊 Life is Beautiful)」の執筆を優先して来た私ですが、この度、とある編集者に説得されて「時間術」のを出版することになりました。 『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』(文響社) 「時間術」とは言っても、巷に良くある「どうやって時間を効率よく使うか」という話ではなく、実際の仕事の現場において「常に締め切り通りに仕事を終える人」になるための、私なりの「仕事に対する取り組み方」を解説した仕事術のです。 「いつも締め切りに追われている」「締め切り間際にならないと気で仕事ができない」という悩みを抱える人たちには是非とも読んでいただきたいです。締め切りを守れるかどうかは、締め切り間際のラストスパートで決まるのではなく、もっと前の段階での、「

  • なぜ横並びで展示されるAndroidタブレットを作ってもだめなのか

    先日のエントリー「Androidタブレットはヨドバシカメラの『Androidタブレットコーナー』に横並びにされた時点で負けだ」には、例によって賛否両論のさまざまなフィードバックがよせられたが、否定的な意見の大部分は以下のようなもの。 何故負けなのかがあまりイメージ出来ないなあ。描かれている様子はAndroidが盛況を博しているものにしか見えない。 PCメーカーが「何のためにWintel」と考えてるとは思えないし、スマホやタブレットで「何のためのAndroid」って問いに意味があるとも思わない。 すでにそんな現状の Windows PC でも一定の利益は出ているのだから、Android タブレットも負けではあるまい。 歴史に学ぶとするなら、iPhone/iPadMachintosh だとすれば、Android機はPC/AT互換機なんだと思う。ただ、「Windowsなのでどれも使い勝手は

    なぜ横並びで展示されるAndroidタブレットを作ってもだめなのか
  • neu.Notes の iPhone 版をリリースしました

    以前からここで何度か紹介している、iPad向けの手書きメモアプリneu.NotesのiPhone版をようやくリリースすることができたので報告させていただく(無料)。iPhone/iPod touchをお持ちの方にはぜひともお試しいただきたい。 簡単なメモを取って自分宛にメールで送ったり、Evernoteにしまっておいたり(メール経由)、Twitterに投稿したり、というシナリオに特化させて作ったので、「機能」よりも「手軽さ」「使いやすさ」を重視している。 ライブラリーから写真を貼付けることもできるので、手作りアルバムのようなものも簡単に作れる。 また、描いたものをベクターデータとしてAdobeのイラストレーターに渡すこともできるので(PDF経由)、ちょっとしたイラストやデザインの下書きなどにも使える。 ちなみに、基的に機能拡張はユーザーの声を聞きながら決めているので、ぜひともフィードバッ

    neu.Notes の iPhone 版をリリースしました
  • スタートダッシュ型仕事術:実践編

    昨日書いた「『時間に余裕があるときにこそ全力疾走で仕事し,締め切りが近づいたら流す』という働き方」というエントリー、Twitterやハテブでたくさんのフィードバックをいただいたが、その中で気になったものの一つが、「そうは言っても仕様がころころ変更になるからスタートダッシュで仕事をしていたら時間が無駄になる」というもの。 まず最初に言っておくと、「仕様がころころ変更になる」のはソフトウェアの宿命。どんなに頭の良い人が設計しても、「作ってみなければ分からない」「使ってみなければ分からない」ことはどうしてもあるので、「アーキテクチャの大幅な変更」「ユーザーインターフェイスの大幅な変更」があるのはあたりまえ。 ぜひとも認識して欲しいのは、「だからこそスタートダッシュで肝となる部分を一気に作って、早めに(仕様変更が必用かどうかの)見極めをする必用がある」という点。特に「作って見なければ分からない」部

    スタートダッシュ型仕事術:実践編
    shigechi-64
    shigechi-64 2010/07/21
    全力で同意したい。
  • 普天間基地問題に関する一考察:米国は世界の「ジャイアン」

    鳩山さんの引退会見をこちら(シアトル)からiPad+Youtubeで見た私だが、彼が「普天間の問題は日の安全保障の問題でもあり... 今の朝鮮半島の情勢を見るに...」という発言を聞いていて、「これはアメリカに恫喝されたんだな」と感じたのは私だけではないはずだ。 安全保障の問題は、まさに日という国のアキレス腱だ。それも第二次世界大戦における敗戦の傷が65年たってもまだ直らずに精神的なトラウマ状態になっている。 「日は世界で唯一の被爆国で、世界に平和を訴えて核兵器のない世界を作るのが日の使命」というモットーはすばらしいが、現実の世界では軍事力を持ったアメリカが「世界の警察官」と自分自身を勝手に任命して、大きな顔をしている。「日は絶対に核兵器を持たない、でもいざとなったら(核兵器を持った)米国に助けてもらう」という音と建前の微妙な境目に日の安全保障は立っている(参照)。 米国は、

  • 電子出版に関する一考察:コンテンツのガラパゴス化の危機

    今日は日経BPのセミナー(参照)で、iPadと電子出版の未来について講演をしてきた。私の講演の内容に関しては、一両日中にネットに上がると思うのでここには書かないが、この講演およびその準備段階を通して学んだとても大切なことを一つ書こうと思う。それは日の出版社に迫る「コンテンツのガラパゴス化の危機」である。 午後の部でヤッパの伊藤氏の講演を聞いていて少し疑問に思ったので、フォーマットのオープン化に関する質問をした私だが、彼の「まだコンテンツの数が少ないのでオープン化を考慮する必要はない」という返答でヤッパの狙いが明らかになった。セルシスと同じく「クローズドなフォーマットによるコンテンツの抱え込み」である。 ここまでフォーマットのオープン化(すなわち誰でもビューアーをライセンス・フリーで作れること)の大切さが叫ばれている今、時代に全く逆行するビジネスモデルだが、漠然とした危機感を抱いてはいるが

  • iPadのインパクト、私の予想8

    iPadの米国でのローンチまで10日となったわけだが、色々と思うことがあるので書いてみる。 予測1:4月3日のローンチは成功する これは99.9%確実である。この手のデバイスのローンチには、(1)開発者に魅力的なプラットフォームを提供してアプリを作らせ、(2)ブロガーの興味をそそって発売前からせっせとブログエントリーを書かせ、(3)アーリーアダプターの心をくすぐって注文予約させれば良いのだが、まさにその戦略に100%ハマっている私がここにいる(笑)。 先日のエントリーで書いた様に、開発者としては、iPad用のクラウド棚付きeBookリーダー「Cloud Readers」をすでにAppleに審査のために提出済みである。ブロガーとしてはこのエントリーも含めてiPadに関しては何度も書いて来ているし、当然アーリーアダプターとしてiPadはオンラインで注文してある。Appleから表彰状をもらいた

  • 予告:iPad向けクラウド本棚付きeBook Readerを無料で配布します

    数ヶ月前から、自分専用のiPhone向けComicリーダーを作ってスキャンしたとかマンガを読んでいる私だが、いまいち画面が小さいので、マンガは良いとしてもを読むにはちょっとつらい。そこでiPadには多いに期待している。自分だけで楽しむのももったいないので、iTunesストアから無料で配布するつもりなので期待していただきたい。 ちなみに、ついでにGoogle App Engine上に「クラウド棚」を作ってそこからいろいろなをダウンロードできるような仕組みも作ったのだが、今のところ「使い方マニュアル」しか置くものがないのでちょっと困っている。いくつか手持ちのをスキャンしてはあるが、これを勝手に配布することはもちろんできない。青空文庫PDF化しておいておけば喜んでもらえると思うんだが、読みやすい大きさにレイアウトするには、それなりに手間がかかる。 そこで、みなさんのご協力をあおぎ

  • 共著「Google Chrome OS」出版のお知らせ

    先日のセミナーでも少し触れた、「Googleのコモディティ戦略」。インプレスからこのたび出版される「Google Chrome OSー最新技術と戦略を完全ガイド」の「戦略」の部分に共著者の一人として寄稿したのでここで紹介させていただく。 Chrome OSにせよAndroidにせよ、OSをGoogleが無料で提供するには深い意味があるのだから、それをちゃんと理解した上で、自社のデバイスに採用するかしないかを「経営判断」として決めるべき。「他のメーカーも載せはじめたから」とか「自分だけ乗り遅れたくないから」ぐらいな安易な気持ちで始めると、「実際やってみたら得をしたのはGoogleだけ」という結末になりかねないので慎重にすすめるべき。 2年ほどiPhone向けのアプリを作って来た結果、最近強く思うのは、テレビなどの据え置きがたの家電にアプリをダウンロードして走らせる、という発想自体が根的に間

  • Google TVを作ってソニーに何の得があるのだろう?

    今週は先日ベータリリースしたばかりのGoogle App Engineアプリのアップデートで忙しいのに、こんなネタを振られては書かざるを得ない。もちろん、「グーグルとインテルとソニー、「Google TV」デバイスを共同開発か--米報道」のこと。 Googleにとってこれが良い話であることは誰にでも分かる。先日のセミナーでも指摘したように、先進国では既に飽和状態にあるGoogleのマーケットシェア。これ以上の利益を上げるためには、パソコンやスマートフォン以外のデバイスもネットに繋いで、全人類を「どこにいてもネットに繋いでいる状態」にしたいわけで(別名「全人類ネット中毒計画」)、Sonyのテレビを皮切りに、Samsung、Panasonic、Sharp、と主要なメーカーのテレビGoogleのサービスに繋いでもらうためなら金を出しても良いと思っているぐらいだろう。 Intelにとってもこれは

  • Life is beautiful: Microsoft, 何もかもAppleのまねをすれば良いって分けじゃないぞ

    今朝のRethink Wirelessの記事によると、MicrosoftAppleをまねて「Walled Garden」なストアを作るらしい。 While current WinMo phones can download programs from the Microsoft marketplace or from third party stores like  , in Windows Phone 7 the vendor's own revamped store will be the only option. Also like Apple, Microsoft will not support storage expansion via microSD cards, or background processing for third party apps. ... Only

  • 今、日本に必要なのは企業の新陳代謝と優秀な人材の有効な活用

    先日の「とある家電メーカーでの会話:クラウドテレビ編」と「もし日のメーカーがiPhoneを発売していたら」、ユーザー不在・カタログスペック重視のもの作りの問題点を浮き彫りにしてみたつもりだ。「こんな場面につい最近も出くわした」という意見から、「こんなにはひどくない」というフィードバックまでいただけたが、多かれ少なかれ、これに近い状況が現場で起こっており、それが日のメーカーの国際競争力を奪う原因の一つになっていると私は見ている。 日の家電・半導体メーカーが米国のメーカーと激しい貿易摩擦を起こしていた80年代、日の企業の強さはまさにこの「スペック重視のもの作り」にあったことは事実である。日人の勤勉な気質と日流の経営スタイルがちょうど良い案配に働き、より集積度の高い半導体、より画質のきれいなテレビ、よりハイスペックな家電を欧米よりもはるかに低コストで効率良く作ることにより、日が一気

  • もし日本のメーカーが iPhone を発売していたら..

    iPhoneは会社から支給されて使っていますが、非常に使い勝手がいいです。 ただ、これでは、いまほど欲しくならないことはたしかですね。 他の機種と同じ土俵の上に上がってしまっているので、「なんかいろいろ機能がごてごて付いてる中の携帯の一つ」というところでしょう。 つまり、「売れるモノも売れなくなる」、「売り方次第」ということを今更ながら思い知らされました。

    もし日本のメーカーが iPhone を発売していたら..
    shigechi-64
    shigechi-64 2010/03/09
    ワロタw
  • 「なぜAppleはiPadにFlashを載せるべきではない」のか

    気がついた人も多いと思うが、iPadのアナウンスメントであっさりと無視されたのがAdobeのFlash。私は意図的(=「Flashなんか重要じゃない」というメッセージ)と読んだが、皆さんはどうだろうか。 iPhoneがFlashをサポートしていないことに対するAdobeを含めたさまざまな方面からの批判を考えれば、「the best way to experience the web (最高のウェブ環境)」を売り文句のiPadが、これだけ広く使われているFlashをサポートしないというのはおかしな話だ。 不思議に思う人も多いかもしれないが、自分をAppleの経営陣の立場に置いて良く考えてみれば答えは明確になる。 Appleという会社は、昔からさまざまなクリエーターたち(アーティスト、ミュージシャン、ウェブ・デザイナー、etc.)を魅力的で便利なパソコンやツールで味方につけ、彼らの作品を消費者

  • 今や「聴く、観る、遊ぶ、読む、撮る」のすべてに関わるApple

    iPadに関しては、あまりにも私が予想した通りだったのであまり書くこともないが、「聴く、観る、遊ぶ、読む、撮る」という普通の人たちの生活のネットやモバイル・コンピューターが関わってくるなかで、これだけ確実に完成度の高い製品を出してくるAppleには、当に関心してしまう。 ジョブズ自身もプレゼンで述べていたが、「MacBookiPhoneの間にプロダクト・カテゴリーはあるか?」という疑問は、Apple内部で長いこと検討されて来たことは明確である。「とりあえず出して市場の反応を見る」戦略とは大きく違い、「なぜこんな商品が必要か?」「なぜAppleがこの商品を出さなければならないのか」と考えに考えた結果、インパクトの強いものだけを出してくるのがAppleである。 最近の唯一の失敗と言えば、Apple TVだが、これもカテゴリーとしては決して間違ったものではなく、タイミングとディール不足が原因

  • 誰にでも分かる「クラウド」

    ここの所、「クラウド」という言葉が一人歩きしているようなので、言葉の定義を明確にして業界関係者間のコミュニケーションをスムーズにすることを試みてみたい。 クラウド・コンピューティング もともとは、すべての計算をクライアント側で行う「デスクトップ・コンピューティング」に対して、(しばしば雲の形で図式化される)ネット上のサーバー側で計算してしまうことを表すために生まれた言葉。しかし、後述の「クラウド・サービス」の普及とともに狭義・広義・誤用・バズワード化が進み、今や「ユビキタス」と同じぐらい使っている人によって意味が異なる言葉になりつつあるので要注意。 クラウド・サービス アマゾンのec2、GoogleのApp Engineのようにサーバーの能力を従量課金方式で提供するサービスのこと。自社サーバーやレンタルサーバーと比べて、初期投資の面でもスケーラビリティの面でも優れていることが特徴。 クラウ

  • 米国空軍がPS3 2500台で380TFLOPSのスパコンを作ることにしたらしい

    でスパコン産業支援のための予算が事業仕分けで見送りになった件については、Twitterとかでつぶやいても来たが、そろそろ「産業支援のありかた」を根的に見直すべき時が来ていると思う。特にIT産業においては、勝負すべきレイヤーが大幅に変化している時期でもあり、過去の産業構造に捕われた支援の仕方をしても税金が無駄になるだけ。 特に今朝米国で報道された「なぜ米国空軍がPS3を2200台を追加発注したのか」という記事は、この業界の変化を顕著に表すもの。要約すると、 1. 米国空軍はさまざまなシミュレーション(空軍なので、弾道ミサイル、迎撃ミサイル、戦闘機の性能シミュレーションと考えられる)にスパコンを使って来ているが、現時点では、(IntelのチップやGPUよりも)CELLチップで構成したスパコンがもっとも現実的である。 2. ただ、CELLチップを二つ搭載したサーバー(1チップあたり200G

  • アップルの30年ロードマップ

    昨日、日経BP主催のAndroidに関するセミナーで講演+パネルディスカッションをしたのだが、パネルディスカッションを一緒にさせていただいた、日通信の福田尚久氏との話(特に、楽屋に戻ってからの非公開の話)が興味深かった。 福田氏は、スティーブ・ジョブズがAppleに戻り、Microsoftからの資金調達、iPodのリリース、アップル直営店の展開、という今のAppleの成功の基盤となる「奇跡の復活」を遂げた時期にジョブズの側近として活躍した人。 彼に言わせると、今のAppleのビジネス戦略は、倒産寸前だった97年当時に作った「30年ロードマップ」に書かれた通りのシナリオを描いているという。 もちろん、具体的な内容は企業秘密でもあるので直接聞き出すことはできなかったが、ここ12年の間にアップルが出して来たもの(iPod, iTunes, iPhone, Apple TV, Safari, O

  • 「富豪プログラミング」もいいけど「けちな大富豪」になるべき

    Ruby on Railsに代表されるDRY(Don't Repeat Yourself)スタイルのフレームワークは、手っ取り早くサイトを立ち上げるのにはとても便利だ。特にRailsのActive Recordの様に、ランタイムにダイナミックにコードや設定ファイル(もしくはそれに相当するもの)を生成してくれる仕組みは、情報を一カ所のみに記述することによりミスを減らすという意味でもアジャイルな開発という意味でも重要である。 ただ、この手のフレームワークを使う場合に一つ気をつけなければならないのは、それがスケーラビリティの面で商用に耐えられるものか、という点である。特に、その手のダイナミックなコードや設定ファイルの生成(Railsの場合だとデータベース上のテーブルのスキーマに基づいたActive Recordクラスのダイナミックな生成)が、最初にサイトにアクセスが来た時に一度だけ実行されるもの

  • 「Flash vs. HTML5」という構図がはっきりと見え始めたぞ、と

    業界関係者(特にスマートフォン関係の仕事をしている人たち)少し前からすでに気がついていた話だが、今回のAdobeからの一連のアナウンスメントで明らかになってきた「HTML5対Flash」という構図。とてもワクワクする戦いだ。 ウェブ上のリッチコンテンツという分野でリーダーシップ・ポジションを取りながらも、「無料Flashゲーム」と「ウェブサイトの見栄えをちょっと良くするアイ・キャンディ」というニッチなポジションに一度は追いやられるように見えたFlash(数年前の話)。しかし、動画フォーマットがReal Networks、MicrosoftAppleの三強いの間で中に浮く隙間を付いた戦略で、見事に「ウェブ上のマルチメディアのデファクト・スタンダード」のポジションをがっちりつかんだかに見えるFlash(現在)。しかし、その地位も安泰ではない。 Adobeにとって一番頭の痛い問題はiPhone