例の全国銀行データ通信システム(全銀システム)は1973年に稼働して以降、金融機関の利用者に迷惑をかけるようなトラブルはなかったそうだね。だから、今回の大規模システム障害を痛恨事とする関係者もいるようだが、私はむしろ「50年間も重大なシステム障害を起こさなかったのは大したものだ」と褒めていた。だけど、やはりシステム障害はたまには起こったほうがよいな。システム障害に関する2023年12月1日の記者会見の内容からつくづくそう思ったよ。少しは痛い目に遭わないと組織はボンクラ化するからね。 全銀システムが大規模なシステム障害に陥ったのは2023年10月10日のことだ。三菱UFJ銀行やりそな銀行など10の金融機関から他行宛ての振り込みができなくなって大騒ぎになった。しかも、トラブルは当日のうちには収束できず、翌11日も含め丸2日にわたって障害が続いたのだから穏やかではない。ただねぇ、システム障害その