印刷 関連トピックス原子力発電所東京電力歓声を上げながら田んぼのリンクを滑る子どもたち=今年1月12日、福島県川俣町山木屋、井上亮撮影川俣町・計画的避難区域の地図 福島県川俣町で全国でも珍しい本格的な「田んぼのスケートリンク」が30年近く続いてきた。しかし、東京電力福島第一原発事故で計画的避難区域になったため、今冬は見られない。稲作もできなかった田を伸びた枯れ草が覆っている。 「まったくもう、涙が出てきますよ」。11月末、川俣スケートクラブ会長の菅野十一さん(74)は、避難先の福島市から田んぼを見に来た。すぐ脇の古いプレハブのクラブハウスで、壁に並んだ写真やトロフィーを無念そうに見つめる。 約5千平方メートルの「絹の里やまきやスケートリンク」は1983年に開設された。「田んぼさ水まいてスケートやったらよかんべ」。当時の町長の一言から始まった村おこしは、標高約540メートルで零下16〜