8年にわたる取材で、「現代の道元禅師」の言葉が甦る…… 「NHKスペシャル」で感動を呼んだ、坐禅にかけた一生の傑作評伝 2008年1月5日早暁、2万6000人の僧を擁する曹洞宗の大本山永平寺貫首であった宮崎奕 (えき)保(ほ)禅師が、108歳(数え年)で亡くなりました。93歳で貫首に就任し、永平寺歴代最 高齢の貫首として15年間を勤め上げた高僧でした。「現代の道元」と謳われた禅師の生涯を、 8年にわたって追ったジャーナリストが綴る感動の評伝です。 永平寺第七十八世貫首・宮崎奕(えき)保(ほ)禅師 明治34年(1901年)、兵庫県に生まれる。11歳で「播州の古哲」と言われた加古川・福田寺 の小塩誾堂師に入弟。福田寺住職、札幌の中央寺住職などをつとめるかたわら、永平寺にて 後堂、監院、副貫首を歴任した。93歳で貫首に就任し、102歳で開祖道元禅師の750年大遠 忌をつとめあげる。また、生涯に1