会社が困難に遭遇したとき、社員が団結し、せっかくその困難を打ち破ろうとしても、肝心のトップが怯んでしまう。すると、どうなるのか――。 人材育成に、ど真剣に向き合い続けた稲盛氏の、建前抜きの体験的リーダー論をご紹介しましょう。説得力に満ちた講話に、人を大事にする企業になるためのヒントが見えてくるはずです。 ※本記事は、稲盛和夫[述]・稲盛ライブラリー[編]『誰にも負けない努力 仕事を伸ばすリーダーシップ』(PHP文庫)の収録内容<1982年5月・京セラ社内報『敬天愛人』巻頭言の一部>と<1993年8月26日「盛和塾」札幌塾長例会の講話の一部>を抜粋・編集したものです。 これは神が与えた試練で「必ず突破できる」と自身を励まし、勇気づけているか人間が仕事をし、運命を切りひらいていくのには、新しい目標を掲げ、それに対して努力をするしかない。創意工夫を凝らしながら、営々と、毎日一歩一歩努力をしていく