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ブックマーク / www1.odn.ne.jp (9)

  • 園田健一『GUNSMITH CATS BURST』1~2巻

    園田健一『GUNSMITH CATS BURST』1~2巻 銃をつくる人、修理する人を「ガンスミス」という。 作はアメリカ・シカゴを舞台とした「ガンスミス・キャッツ」という銃工店の物語だ。 といっても、「ガンスミス・キャッツ」の主人であるラリー・ビンセントは、女性で屈指の銃の使い手。犯罪者を生け捕る「賞金稼ぎ」でもある。相棒のメイ・ホプキンス(愛称ミニー・メイ)は19才であるがどうみても児童体形で、かつ元高級娼婦にして爆弾フリーク。 このように、暴力・セックス・ドラッグといった米社会の患部をあつかいながら、一抹の暗さもなく、むしろ底抜けに明るく描く。いや、愛嬌に満ち満ちているといっていい。 そうなのだ。 実は作は、90年代初頭に週刊「モーニング」誌で連載されていた人気シリーズの続編にあたる。園田は編とこの『BURST』の間に、『砲神エグザクソン』を描いていたが、ぼくからすると、『エグ

    shinimai
    shinimai 2011/11/12
  • 紙屋研究所 - 広江礼威『ブラック・ラグーン BLACK LAGOON』

    広江礼威『ブラック・ラグーン BLACK LAGOON』 海賊モノは、少年の冒険物語の定番ともいえる。 猥雑な活気、近代の物語に特有な、将来にむけての明るさが特徴だ。読者を主人公へ強く同化させる。 作は海賊の物語である。 少年むけのそれとは逆に、物語世界からはファンタジックな調子が追放され、きわめて苛酷で峻厳な設定がされている。 海賊のメンバーはいずれも米国人だが、ベトナム戦役くずれのアフリカ系(ダッチ)、メカフリークのユダヤ系(ベニー)、そして「二挺拳銃(トゥーハンド)」と渾名される中国系の少女(レヴィ)。そこに日人の主人公の元商社員・岡島緑郎(ロック)が加わる。カネになるものなら、どんなに危険なものでも運び、必要なら相手をためらわず殺害する。依頼主も、ロシア系や中国系のマフィアで、やはり障害があれば相手を殲滅し徹底的に利潤を追求する。 「仕事」を遂行する様は、実にクールだ。 困難に

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    shinimai 2010/06/15
  • Mitch Mitchell

    shinimai
    shinimai 2008/11/25
    たしかにキースのほうがロックっぽいと思うんだけどなんでだろ。
  • 稲井雄人『京大M1物語』

    稲井雄人『京大M1物語』 溺れる犬を叩くという言葉があるが、いまさらこの漫画を「叩く」のは忍びない。しかし、言わせてほしい。 ものすごい失敗作だ、と。 「ものすごい失敗作」というのは、これほど料理しがいのある素材を使いながら、ここまでモノにできなかった漫画というのは珍しいのではないか、という意味だ。とりあげる意欲も起きない駄作とはちがって、あまりにも惜しい。つい言及したくなる「ひどさ」なのだ。 料理しがいのある素材とは「京大」と「M1」(大学院の修士課程1年の意味)である。 「京大」という素材は、最近森見登美彦や万城目学の小説のようなフィーチャーのされ方、もしくは、ある種の「マッド」さと結びついている。いずれにせよ、「京大」ということでたちこめる臭いというものがある。 「M1」という素材は、昨今話題の「高学歴ワーキングプア」というニュアンスと結びついている。大学院生が「増産」され、将来の見

    shinimai
    shinimai 2008/01/19
    うーむ惜しかったねー。
  • NHKアニメ「電脳コイル」

    NHKアニメ「電脳コイル」 ネットでの評価を受け取るときのぼくの感情 ぼくのが書店で並び始め、ネット上でも評がチラホラ出るようになった。 「批評とは賛美や憎悪ではない。良き批評は常に新しい『読み』を開いてくれる」などというきれいごとを言っている場合ではない。 ホメるレビューを書いてくれたらありがとうありがとうありがとう、ケナすレビューを書きやがったらこの野郎地獄に堕ちろ! 精神のジェットコースターを味わうのだ。少なくともこのについてはぼくはレビュー「される」側としてその責め苦を甘受せねばならない。 パソコンをつけてネットという亜空間に「自分」をつなぐ瞬間、たしかに世界がかわる。そして「それはリアルじゃない」「バーチャルだ」というたぐいの言説がいくらあろうとも、(ぼくについてのことであろうがなかろうが)ネット上に発せられた「言葉」に舞い上がったり、深く傷ついたりする。ネットの世界は幻影で

  • 岩田正美『現代の貧困』、および「前衛」07年7月号

    岩田正美『現代の貧困』、および「前衛」07年7月号 格差とは貧困の問題だ ぼくは斎藤一なる「社会問題研究家」の一文を評して、 「格差を否定する議論や肯定する議論がかまびすしいなか、『格差』を問題にするだけでは単にその問題を解決できず、『格差という相対的把握に、最低生活という絶対的視点を導入する必要がある』『「貧困」という視点から格差の拡大をとらえ直さなければならない』とする。『不平等は、社会の他の構成員の不利益を招かない限りにおいて、是認される』というロールズの正義論を逆説的にひいて、“どこまでが耐えられる貧乏か”を考えないといけないという。斎藤が設定するのは生活保護ラインである(生活保護を受けないで最低限の生活するためには、税や社会保険などで生保世帯の所得の×1.4が必要という)。斎藤の試算では、生保ライン以下の世帯は生保世帯以外にも勤労層のなかに大量に存在し(斎藤は1割とみている)、高

  • 真鍋昌平『闇金ウシジマくん』――呉智英の「平板さ」にもふれて - 紙屋研究所

    真鍋昌平『闇金ウシジマくん』 ――呉智英の「平板さ」にもふれて ※9巻の感想はこちら 前回につづいてまた呉智英ネタで申し訳ない。 前回ぼくは、呉について、オタク的知識の幅広さ、古典や教養をひも解くペダンチズムゆえに面白いけども、その論じ方に「平板さ」があって、それは呉が戦後民主主義や左翼的良識への対決を売り物にしてきたために、その仮想敵の影響力が小さくなった現在では単純な対決図式だけが残ってしまったことを起源にしている、というむねを述べた。 この「平板さ」について、『団地ともお』や梶原一騎、近藤ようこの作品などを例にぼくはのべたが、たとえばそういう「平板さ」は、『闇金ウシジマくん』の読みなどにも現れてしまう。 呉は『マンガ狂につける薬 下学上達篇』において、「爛熟した文明に出現した『下流』」と題して、三浦展『下流社会』とあわせて真鍋昌平『闇金ウシジマくん』を評している。 はじめに結論を書い

  • 東雲太郎『キミキス』1巻

    東雲太郎『キミキス』1巻 最初に断っておけば、ぼくは「キミキス」をゲームとして体験したことはない。つまり「ゲーム未体験」の立場から、キャラクターへの感情移入がゼロのスタート地点にたって、純粋に漫画として読んだときにどうなのか、という視点での感想になる。 「キミキス」公式サイト http://www.enterbrain.co.jp/game_site/kimikiss/index.html 圧倒的なキャラの存在感=高山箕犀のデザイン ただ、去年いろんな漫画を買ったなかに、「キミキス」の宣伝チラシが入っていて、高山箕犀のキャラクターデザイン(右図)を見たときにはヤバかった。まだストーリーも何もぼくにインストールされていないのに、キャラの存在感は圧倒的で、もうそこに描かれて存在するというだけで甘酸っぱい気持ちになるというスグレモノだった。 ぼく的には、グラフィックの存在感、キャラの萌え度は、高

    shinimai
    shinimai 2007/04/30
    異常にあつい解説だ。ブクオフで読んだけど、確かにクオリティが高かった。
  • 紙屋研究所の案内図

    漫画レビューの畑――自意識の栽培 「パーカー」に目覚める 石黒正数『響子と父さん』 野球マンガにおける点差 ひぐちアサ『おおきく振りかぶって』vol.14 承認のためか自己実現のためか 羽海野チカ『3月のライオン』 敗北感の描写がすごい 末次由紀『ちはやふる』 空気を読みすぎて疲れる 雁須磨子『いばら・ら・ららばい』 百合のマジック 秋山はる『オクターヴ』4巻 この結末はねーだろ 一条ゆかり『プライド』12巻 平介になりたい 青桐ナツ『flat』 南Q太の新境地 南Q太『ぼくの家族』 どうせセックスのことばっかり最近考えてますよだ きづきあきら+サトウナンキ『セックスなんか興味ない』 ファーストキス体験シーンが抜群によい 施川ユウキ『え!? 絵が下手なのに漫画家に?』 『このマンガがすごい! 2010』のアンケートに答えました ムダにエロいと思うが如何 藤子・F・不二雄『エスパー魔美』 子

    shinimai
    shinimai 2007/01/10
    すげえ量だ。
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