真鍋昌平『闇金ウシジマくん』――呉智英の「平板さ」にもふれて - 紙屋研究所

真鍋昌平『闇金ウシジマくん』 ――呉智英の「平板さ」にもふれて ※９巻の感想はこちら 前回につづいてまた呉智英ネタで申し訳ない。 前回ぼくは、呉について、オタク的知識の幅広さ、古典や教養をひも解くペダンチズムゆえに面白いけども、その論じ方に「平板さ」があって、それは呉が戦後民主主義や左翼的良識への対決を売り物にしてきたために、その仮想敵の影響力が小さくなった現在では単純な対決図式だけが残ってしまったことを起源にしている、というむねを述べた。 この「平板さ」について、『団地ともお』や梶原一騎、近藤ようこの作品などを例にぼくはのべたが、たとえばそういう「平板さ」は、『闇金ウシジマくん』の読みなどにも現れてしまう。 呉は『マンガ狂につける薬 下学上達篇』において、「爛熟した文明に出現した『下流』」と題して、三浦展『下流社会』とあわせて真鍋昌平『闇金ウシジマくん』を評している。 はじめに結論を書い

[morutan]

貧困に対する意識について。呉や三浦のそれが「アフリカに比べれば」的な平板なものなのに対して、真鍋のそれは現代の貧困の多様性を正確に観察している、と。あとは真鍋のテーマ（実存への意識）があるけど、いいや

[nessko]

呉とか彼と同世代男文化人の一部はとっくに不良債権化してるんだから、連中が左褄とるのやめてさっさと隠居すれば済むことなんですよ。年齢的にももう隠居でおかしくないんだから。

[sarutora]

そもそも三浦がひどいんだが。しかし「勤労が美徳とはならなくなる」と内橋／紙屋さんは言うけど、ていうか「勤労は美徳」なの？

[DrFaust]

有効な批判のひとつ

[kawase07]

「高度に発達した社会では、社会的体裁維持（『人前に出て恥をかかないでいられるか』）のためには、それ以前に比べてより多くの生活財が必要となるのである。この……要因は、貧困概念の拡大を示唆している」

[imakita_corp]

俺はこの人の消費社会の認識には同感だけど結論には同意しかねる。カウカウの顧客みたいな人には共感してあげずにシンプルに一喝してやるのが優しさじゃないかなあ。書いてから思ったが俺のが見当違いで偉い人？恥///

[webmarksjp]

社会

[cTak]

「タウンゼント・相対的貧困論：　社会的剥奪（social deprivation）；標準的な生活洋式からの脱落、社会で標準になっているような生活習慣の下で暮らしていくことが奪われていること」

[spectre_55]

"ここでは貧困が、犯罪や抑圧、「自己責任」と複雑にからみあいながら、ひとりの人間を最も凄惨な運命に落とし込んでいく様が目を背けたくなるほどのリアルさで描かれている"

[invictus]

／読んだ＞ウシジマくん

[soulstice]

社会の近代化と合理化が進展すればするほど、個人の（社会的・医学的）スティグマが固定化する、というパラドクスに眼を向けない人のメンタリティについて。

[hisamichi]

「相対的貧困」？他の言葉をつかったほうがいいかも　貧困意識とか　問題は真に「喰えない」ことじゃなく　やすやす「不安」に煽られる被害者意識と分際を知らない井戸端劣等感と思う

[junkMA]

いい文章。「健康で文化的な」生活とは程遠いところを標榜としてしまいインビジブル、貧乏と、学歴によって、夢も希望も潰えた先に、ダメという自己責任的なレッテルを貼られることで、さらなる地獄を再生産する様

[p_shirokuma]

うわわああああ

[Masao_hate]

「絶対的貧困」と「相対的貧困」の解説が。

[raitu]

//『ウシジマくん』はまさに「貧困」を描いた漫画である。//

[and_HappyDayz]

ウシジマを「貧困の文化」的文脈で読んでいたので、「ダメ人間」や「消費社会」的側面で評価している人間がいることに驚き

[mokkei1978]

ある作品の社会的背景と意義を読者に見出させるという点でまさに批評。読んでみよう。