研究者は人前で話す機会が割と多い。私もここ数年、プレゼンテーションの機会が増えた。 元々のプレゼンテーション能力の低さに加え、私の場合、もう一つクリアしなければならないハードルがある。リアルに私を御存じなら気付いている方も多いはず。吃音である。 物心ついた頃にはどもりがあったので、原因はわからない。幼少の頃は、それなりに悩んでいたような気がするが、幸いなことに、吃音が原因でいじめられたことは一度もなかった。そのせいで、 「なるべくおとなしくしていよう」 ではなく、 「しゃべり倒してごまかしてしまえ」 という方向に進んでしまったのは、実は私だけではない。これまで自分の周りにいた3人の吃音持ち、なぜか全員よくしゃべることしゃべること (^_^;; 今から思えば、親には一度たりとも吃音を治せと言われなかった。うちの親の子育てにはいろいろ言いたいこともあるが、30過ぎて気がついたこの事実にだけは、