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書評に関するshiraberのブックマーク (82)

  • 椹木『アウトサイダーアート入門』:いまさら何さわいでんの? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    アウトサイダー・アート入門 (幻冬舎新書) 作者:椹木 野衣幻冬舎Amazon まともなエスタブリッシュメントのオゲージュツカのアートに対して、キチガイや犯罪者が作ってしまった体制の外のアートがあるのだ、そういうのに注目してエスタブリッシュメントに対してそれをつきつけねばならない、という。 何騒いでんの、という感じ。 キチガイや犯罪者の作る作品があれこれもてはやされるって、昔からの話じゃないの? 耳切り落としたヤツとか、死刑囚で小説書いてほめられたやつとか、「狂気のナントカ」って昔から迫力ある芸術を誉める十八番の言い回しだし。 だから、アウトサイダー・アートなるものが存在し、そこに何か対立構造があって、という発想自体が今さらで古くさい。というか、世間的な評価はむしろ逆で、その「アウトサイダー・アート」的なものを昔から積極的にもてはやす風潮さえある。クスリやってましたとか、ゲイでしたとか、

    椹木『アウトサイダーアート入門』:いまさら何さわいでんの? - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 書評、読書感想文の書き方 - マトリョーシカ的日常

    100記事以上書いてきたので公開してみる。 去年からブログでを紹介してきたが、いつの間にかその数が百を越えていた。ずいぶん前に「あと百冊書いたらノウハウを公開しようかな」*1と言っていたので、今日は書評の書き方を教えようと思う。 書評に必要な態度 友人にそのを紹介するように書くこと。よく見かけるのが引用文やあらすじをだらだらと書き写して最後に自分の考えを一言二言添えるだけ、というスタイル。友人にむかってあなたは同じことを行うだろうか。 「このやばいよ」 「え?どこが」 「だから〜、ぺらぺらぺらぺら……」 十分後 「っていうわけなんだよー」 これではの面白さが伝わるわけがない。友人に紹介するなら、あらすじと気に入ったフレーズと述べるに留まる方が良い。「それだけでいいの?」と思うかもしれないが、それだけでいい。 ただ、もう少し付け足したいと思う時は次の要素を加えるといい。 書評を書くと

    書評、読書感想文の書き方 - マトリョーシカ的日常
  • 豊かな生活を求めた結果にゃんぱすー / “里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く” - 本しゃぶり

    [asin:4041105129:detail] 都市ではなく、里山のある田舎に住む者が賢いという時代が来ているのかもしれない。 のんのんびより 1 (MFコミックス)より このは現在の日を支配している都市的な考え方 = マネー資主義だけに頼るのではなく、田舎的考え方である「里山資主義」を取り入れることが人々の生活を豊かにし、更にはエネルギー問題の解決にも繋がるのではないかと主張している。 なぜ「里山資主義」とやらで豊かになれるのか。これを理解するには、終了時に多くの難民を産んだと言われる『のんのんびより』を見ればわかるだろう。その描写の素晴らしさは二期が決まっただけのことはある。 都市とマネー資主義の問題 切れたら終わり 田舎の良さを語る前に、まず都市の問題からこのは始める。田舎より都市のほうが効率的で優れているはずだ。人々を一箇所に集めることで無駄な移動を減らし、一つ

    豊かな生活を求めた結果にゃんぱすー / “里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く” - 本しゃぶり
  • http://book.asahi.com/ebook/master/2014010900003.html

    http://book.asahi.com/ebook/master/2014010900003.html
  • スティーブン・ピンカー『心の仕組み』はスゴ本

    一言でまとめると、心とは、自然淘汰を経て設計されたニューラル・コンピューターになる。心とは、複数の演算器官からなる系であり、この系統は、狩猟採集によって生きていたわれわれの先祖が、日々の問題を解決しながら進化する過程で、自然淘汰によってつくり出されてきたという。 この枠組みを持って思考と感情の仕組みを、情報と演算活動で説明しようとする。ヒトの心は脳の産物であり、思考は脳の演算処理の一つだというのだ。情報を処理する上で、複数のモジュールがそれぞれ特定の目的をもって設計されており、外界との相互作用を受け持つという。 そして、これだけ精妙なモジュール性が生まれたのは、進化的適応によるという。外界の環境を把握し、どれほど適応できるかが、種にとって生存と繁栄の鍵を握る。物の場所を把握し、天敵を察知し、ライバルを出し抜き、配偶個体と出会うといった問題を効率よく処理できる個体が、結果として生き残り、子

    スティーブン・ピンカー『心の仕組み』はスゴ本
  • 「神話の力」はスゴ本

    世界と向き合い、世界を理解するための方法、それが神話だ。 現実が辛いとき、現実と向き合っている部分をモデル化し、そいつと付き合う。デフォルメしたり理由付けすることで、自分に受け入れられるようにする。例えば、愛する人の死を「天に召された」とか「草葉の陰」と呼ぶのは典型かと。そのモデルのテンプレートが神話だ。いわゆるギリシア神話や人月の神話だけが「神話」ではなく、現象を受け入れるために物語化されたものすべてが、神話になる。 書は神話の大家、ジョーゼフ・キャンベルの対談をまとめたもの。キャンベルは、現代の小説家やシナリオライターにとってバイブルとなっている。例えばジョージ・ルーカス。スターウォーズの物語や世界設定のネタは、古今東西の神話から想を得ているが、その元ネタがキャンベルなのだ。書では、「英雄の冒険」や「愛と結婚」といった観点で古今東西の神話を再考し、神話がどのように人生に、社会に

    「神話の力」はスゴ本
  • 『反省させると犯罪者になります』を読んで愕然 - エキサイトニュース

    「悪いことをしたら反省するのが当然」「反省してもらわなきゃ困るよね」って考えてると、どんどん犯罪者が増えるよ。 ええええー!? さらに、自分の子供を犯罪者にしてしまうよ。 って、ええええー!? どゆこと? と驚きながら読み進めていった。 『反省させると犯罪者になります』 すごいタイトル。 でも、読んでいくうちに納得してしまう力がこのにはある。 第3章に、女優酒井法子の事例が登場する。 覚醒剤取締法違反で逮捕された彼女は、“自らが犯した事件を謝罪する目的で、「贖罪」というタイトルの著書を出版”する。 これが、まさに「模範的な反省文」になっているのだ。 “これでは自分自身をみつめたことにはなりません。酒井さんには失礼ですが、書名を「贖罪」とするには、内容としては表面的でしかありません”。 また、保釈された後の記者会見での言葉を引用し、“自分の弱さ故に負け”“自分の弱さを戒め”“二度と手を出さ

    『反省させると犯罪者になります』を読んで愕然 - エキサイトニュース
    shiraber
    shiraber 2013/06/19
    米光さんの文章いい。この本の内容、対話による組織開発とかと考え方が似ているな。いままで何度か反省文を書いたがおっしゃるとおり、負の感情しかわかなかった。自分も相手も赦せない感情だった
  • SYNODOS JOURNAL : 何のために学ぶのか、何のために考えるのか? 飯田泰之×finalvent(『考える生き方』著者)

    2013/3/219:0 ツイート 何のために学ぶのか、何のために考えるのか? 飯田泰之×finalvent(『考える生き方』著者) 考える生き方 [単行(ソフトカバー)]  『考える生き方 空しさを希望に変えるために』(ダイヤモンド社)は、月間30万PVのアクセスを誇る「極東ブログ」と「finalventの日記」を主宰するアルファブロガーで、1日1冊の読書を30年以上もつづけているfinalvent氏の第1作。シノドス・マネジングディレクターで経済学者の飯田泰之が、大きな話題を呼んでいる処女作への想いを聞いた。(構成/乙丸益伸・編集集団 WawW ! Publishing、宮崎康二)  ■人生が与えてくれるものそのものを空っぽになって受け止めていい 飯田 『極東ブログ』で色々ぼくのを取り上げていただきありがとうございます。いまでこそアベノミクスが盛り上がっていていますが、かつてはリフ

  • 『なめらかな社会とその敵』生命の起源から、300年後の未来を構想する - HONZ

    夢を語ればその動機を問われ、信念を論ずればその根拠を訊ねられる。病があれば病因を探りはじめ、事故があれば責任の所在が追及される。とかくに人の世は、結果と原因の究明に忙しい。 しかし世界は、原因と結果の連なりに回収できるほど単純にはできていない。いかにもはっきりとした原因と結果の連鎖も、それは辿っていくうちに、複雑に絡みあう世界のネットワークの中に消散してしまい「起源への遡行」は未遂に終わる。そうしてあらためて世界が、互いに支え合う無数のものたちが縁起する、大きな網だったのだと気付く。 想像してみてほしい。ここに網がある。その網をつぶさに眺めていても、そこには始点も終点も見出せない。ところが、この網を一部ちぎりとってみると、ちぎられた網は、何ヶ所かで枝分かれをした、樹(ツリー)の構造になる。そこではじめて始点と終点を、原因と結果を、過去と未来とを語ることができるようになる。 原因と結果、ある

    『なめらかな社会とその敵』生命の起源から、300年後の未来を構想する - HONZ
  • 伊良部秀輝はわがままでも傲慢でもなかった。ただ野球を愛しすぎたのだ - エキサイトニュース

    捨てられずにずっと取ってあるのは、伊良部秀輝、人生最後のインタビューが載っているから。 「伊良部秀輝、ロスの自宅で自殺」の報が流れたのは、その「SPA!」が発売された2週間後のことだった。 自殺の原因としてはどの新聞報道でも、 ・共同オーナーを務めていたうどん店の経営不振 ・家族との不仲、離婚問題 ・球界へ復帰したくても受け入れてくれる場所がない孤独 という3点が挙げられていたが、これを真っ向から否定する書籍が登場した。 『伊良部秀輝 野球を愛しすぎた男の真実』 上梓したのは伊良部秀輝の代理人を務めた団野村。このの冒頭で、うどん店は黒字だったが店のリース契約が切れたから閉店になったこと、離婚報道はデタラメで奥さんとも仲がよかったこと、そして今後の仕事についても講演や解説、野球教室などを計画し、来日の予定もあったことを記している。 では、なぜ伊良部は自殺を選んでしまったのか。 著者はこれま

    伊良部秀輝はわがままでも傲慢でもなかった。ただ野球を愛しすぎたのだ - エキサイトニュース
  • J( 'ー`)し「たかしへ。カーチャン東大受かったから勉強本だすね」 : マインドマップ的読書感想文

    普通の主婦だった私が50歳で東大に合格した夢をかなえる勉強法の概要】◆今日ご紹介するのは、タイトルそのまんまで「50歳で東大に合格した主婦」である安政真弓さんの書かれた勉強。 この方が東大に合格した際には結構話題になりましたし、私自身こんなスレを読んだ記憶がありました。 ( 'A`)「また東大落ちた…」J( 'ー`)し「ごめんね、カーチャン文III受かっちゃったよ。参考書ありがとね」| 2chビューアーD そして、そのカーチャンがとうとうこんなを出しちゃったんですw! いつも応援ありがとうございます! 【ポイント】J( 'ー‘)し「1年は4つに区切って考えるのよ!」 1年後に達成したい具体的な目標を立てたら、次は3ヵ月ごとの目標を立てます。1年をかけてやり抜くような目標がない場合も、とりあえず3ヵ月後の目標を立てると生活にメリノリがつきます。 3ヵ月は何かまとまったことに取り組む

  • 住み慣れた故郷から東京へ 若者が「移動」で得るもの、失うもの (WEDGE) - Yahoo!ニュース

    『「東京」に出る若者たち――仕事・社会関係・地域間格差』 (石黒格、李永俊、杉浦裕晃、山口恵子著・ミネルヴァ書房) 地方の疲弊が叫ばれて久しい。東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)で生まれ育ったり、生活をしていたりするとなかなか地方の実情について知ることは少ない。しかし、東京へは毎年、地方から多くの若者が上京し、やがて定住する。 東北地方出身の若者たちが「なぜ住み慣れた故郷から移動し、何を得て、何を失うのか」――。こうした問のもとに書かれたのが『「東京」に出る若者たち――仕事・社会関係・地域間格差』(石黒格、李永俊、杉浦裕晃、山口恵子著・ミネルヴァ書房)だ。今回、著者のひとりで、日女子大学・人間社会学部准教授の石黒格氏に「東京へ出るメリット・デメリット」「ローカル・トラック」「機会の不平等」についてお話を伺った。 ――東北地方の若者の現状がよくわかるだと思いますが、地方からの

  • 浜野『なんとかはキリストを超えた』:あきれた。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    前田敦子はキリストを超えた: 〈宗教〉としてのAKB48 (ちくま新書) 作者:濱野 智史出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/12/07メディア: 新書 ごみくず。このの理屈なら、長島茂雄が自分のアレで「巨人軍は永遠に不滅です」と言ったことをもとに、長島茂雄はキリストを超えたという説だって書ける。主張はすべて、かろうじて必要条件はあっても、十分条件皆無なので、信者以外には一言一句たりとも説得力ないよ。アキバ48を押し立てれば尖閣問題も竹島問題も解決だとさ。やれやれ。前著は少しいいと思ったけれど、今後ぼくはこの浜野の書いたものは目に入れないようにすることにした。もラオスに捨ててきます。こっちの古屋に売って純真なバックパッカーたちの精神汚染を引き起こしてはいけない。 追記 そうそう、ぼくが書でもう一つ耐えがたかったのは、もうを捨てちゃったので正確には覚えてないが、序文の最

    浜野『なんとかはキリストを超えた』:あきれた。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 【1718日目】書評「デフレ化するセックス」(中村淳彦・宝島社新書) | ホワイトハンズのイベント情報2018

    「障がい者の性」問題の解決、性労働の社会化、そして新しい「性の公共」をつくることを目標に日夜奮闘している非営利組織・一般社団法人ホワイトハンズのイベント情報を中心にアップいたします。合言葉は「ホワイトハンズがやらねば、誰がやる!」

  • この本がスゴい!2012

    人生は短く、読むは多い。せめてスゴいと出会えるよう、それを読んでる「あなた」を探す―――このブログの究極目的だ。ともすると似たばかり淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」とオススメしてくれる「あなた」は、とても貴重な存在だ。 ネットで呟いたり、オフ会で発表したり、集団でブックハントに勤しんだり。バーチャル・リアルを問わず、そんな「あなた」同士の交流の場で、加速度的にスゴいに会ってきた。中でもここ一年で読んできたものから、選りすぐりを並べてみた。 実は、ここは既読のご紹介の場なので、氷山一角だ。だから、一番アツいfacebook「スゴオフ」を覗いてみてほしい。読まずに死ねるか級がざくざくあるデ。 昨年までの探索結果は、以下の通り。 このがスゴい!2011 このがスゴい!2010 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい

    この本がスゴい!2012
    shiraber
    shiraber 2012/11/30
    かなりの強度があって某なんちてサイトのような嫌なかんじがなかった
  • [書評]20歳の自分に受けさせたい文章講義(古賀史健): 極東ブログ

    これはすごいを読んじゃったなというのが読後、第一の感想。文章技術は古今東西いろいろあるけど、ここまで「文章を書く」技術の手の内を明かしたはないんじゃないか。ライターの企業秘密だろ。 このを読んだことは秘密にして自家薬籠中の物としたいな、というのが第二の感想。そんなケチなこと言わずに、すごいは紹介したらいいじゃないかが第三の感想。もう一つ加えると、わかりやすく書かれているけど、このを理解することと、実践することは、ちょっと別かもしれないということ。 難しいではない。表題に「講義」とあるが、講義録をもとに整理して書かれたといった印象だ。後書きで知ったが、「文章の書き方」といった内容の長いインタビューの過程で「それにしましょう」ということで出来たらしい。形式を変えて演習を付けたら文章講座の教科書にも使えそうだ。 このを私が知ったきっかけは、cakesに連載されている「文章

  • 採用基準(伊賀泰代) | ロサンゼルスMBA生活とその後~2018

    人気ブログランキング | 話題のタグを見る フォロー| ログイン| ブログ開設・作成(無料) このブログの更新通知を受け取る場合はここをクリック ロサンゼルスMBA生活とその後~2018 takekura.exblog.jp ブログトップ UCLA Anderson Schoolで過ごした日々の記録とその後 by takekurakenya 検索 Sponsors Visitors 大学院留学|留学はEF カテゴリ Profile いま思うこと ソーシャルメディア 夢の注文住宅 たび 御朱印めぐり 親バカ ボードゲーム/カードゲーム 庭いじり 麺打ちなど ふるさと納税 ホームバー お買い物 近所に魚屋がある幸せ 出会い テクノロジー UCLA MBAの魅力 2005年春学期 2005年冬学期 2004年秋学期 AMR (Field study) ロサンゼルス生活 クォーター収集 公園 好き

    採用基準(伊賀泰代) | ロサンゼルスMBA生活とその後~2018
  • 『音で観る歌舞伎』 準読了 - HONZ

    書が対象とする読者は、あくまでも伝統芸能の音に興味のある、初心者から中級者までの人だ。つまり、この分野にまったく関心のない人を振り向かせるような読み物ではない。じつに網羅的・総覧的・事典的ななのだ。とはいえ、これ一冊持っていれば、観劇上のあらゆる疑問に答えてくれそうだ。 つまり、万人向けではなく、通して読むでもないので準読了としたが、間違いなく書庫では良い場所に鎮座するである。しかし、その前に2階のトイレに置いておこう。2階である理由は、1階のトイレは白川静専用ボックスだからだ。 トイレに因むつもりはないが、たとえば「下座音楽」の演奏用語などが面白い。「掛かる」は演奏開始。「締める」は静かにゆっくり演奏。「ニュウ消し」は徐々に弱めていって演奏をやめること。など13種が紹介されている。

    『音で観る歌舞伎』 準読了 - HONZ
    shiraber
    shiraber 2012/11/16
    たしかに成毛さんの本と併せて読むと良い感じだった
  • 『弱くても勝てます』 超進学校の「異常な」セオリー - HONZ

    住大夫の自伝である。おなじみ日経済新聞「私の履歴書」の書籍化だ。ちなみに近年「私の履歴書」で最も面白かったのは李香蘭すなわち山口淑子だった。書は次点だが、経営者の自叙伝の何十倍も面白い。何万倍かもしれない。つまり経営者の自叙伝などはことごとく面白くない。そういえば佐野眞の『甘粕正彦 乱心の曠野』などは李香蘭の自伝を読んでからのほうがはるかに面白いはずだ。話が脱線した。 竹住大夫は義太夫節の大夫である。三味線弾きと二人で人形劇である文楽に登場し、物語の一切を語るのが大夫だ。住大夫はその最高峰なのだ。もちろん人間国宝だ。義太夫節とは大阪弁丸出しのダミ声でわめくような感じの日独特の歌唱法である。あまりに独特なので初めての人は面らう。ともかく何を言っているのかさっぱりわからない。しかし、慣れてくると、これがじつに素晴らしいのだ。 ところで書によれば、竹住大夫は奈良の薬師寺の故高田

    『弱くても勝てます』 超進学校の「異常な」セオリー - HONZ
  • 圧巻の「障害児の親」研究が出た - 泣きやむまで 泣くといい

    自分は「実証研究」と呼ばれるものがあまり好きではない。対人援助分野に関して言えば、多くが「およそ現場でわかっている」ことを再確認するか、現場の感覚であれば当然のごとく「変数」としてリサーチデザインに組み込まれるべきものが抜け落ちているのを見てがっかりするかのいずれかに終わることが多いからである。 しかし、このは違った。ものすごいである。 障害のある乳幼児と母親たち―その変容プロセス 作者: 一瀬早百合出版社/メーカー: 生活書院発売日: 2012/06メディア: 単行購入: 56人 クリック: 3,846回この商品を含むブログ (7件) を見る 単純に言ってしまえば、既存の障害受容研究の「大ざっぱさ」をばんばん指摘して、ツッコミを入れ難いぐらいに研究対象の絞り込みと重層的な調査分析をして、障害児の母親の変容プロセスを追ったものである。障害児の親に関する実証研究で、これだけ方法論的に洗

    圧巻の「障害児の親」研究が出た - 泣きやむまで 泣くといい