昨年6月から続いてきたこの連載も、いよいよ今回が最後になります。 そこで、今回は、著作権のルールをめぐる最新の動向、特に「(日本版)フェアユース」の導入に向けた動きを踏まえつつ、これからの「著作権」実務の行方を占っていきたいと思います。 「『フェアユース』待望論」の台頭 ここ数年、我が国においては、著作権をはじめとする知的財産権が十分に保護されていない、という問題意識の下、「外国に追いつけ、追い越せ」と言わんばかりに、権利者の保護強化に重点を置いたルール改正が進められてきました。 しかし、過度に権利者を保護することで、著作権法が本来の目的としている「文化の発展」が妨げられる、という指摘がなされるようになってきたことに加え、「著作権の"流通"を促進する」という政策的見地から、最近では権利者と利用者のバランスを図る、ということにも議論の軸足が移ってきているのが実情です。 中でも、多くの
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