■1日1合以下「適正な飲酒」呼びかけ 忘年会をはじめ飲酒が増える季節になった。欧州などでは1人当たり消費量がこの四半世紀で激減する一方、日本では1・3倍にも増加している。アルコール性疾患が確実に増え、飲酒による犯罪も後を絶たない中で、専門家は1日1合以下(清酒換算)の適正飲酒を呼びかける。(八並朋昌) ≪消費が最優先≫ テレビにはアルコール類のCM、駅前には居酒屋の看板、夜の通勤電車には酒臭い客があふれる。「主要国で日本はアルコール消費量が増えている数少ない国。自販機で酒を売るなんて世界では異例。飲酒に野放図すぎる」と指摘するのは三菱商事診療所長で順天堂大学医学部消化器内科非常勤講師の山田隆治さん(63)だ。 国税庁「酒のしおり」によると、人口1人当たりのアルコール消費量(純アルコール換算)推移は、日本がおおむね1977年の5・1リットルから同2003年には6・5リットルと27・5%も増加