サルがテレビの映像を見た時、楽しいと感じていることが、京都大学霊長類研究所の正高信男教授(認知神経科学)らの研究でわかった。飼育されているサルのストレスを軽くするため、動物園などでテレビを見せることがあるが、効果はあると考えられるという。 3歳のオスのアカゲザル1匹に、サーカスのゾウやキリン、トラが芸をしている映像を見せ、脳の血流を調べる光トポグラフィーで脳の活動を調べた。すると、映像を見ている時は前頭葉のある部分で活動度が上がっていた。この部分は、人間の赤ちゃんがお母さんの笑顔を見て喜ぶ時に反応する場所として知られるという。 13日付のスイスの学術誌の電子版に掲載された。(宮島祐美)