新年あけましておめでとうございます。今年も、男性にとって耳の痛い話が多くなるかと思いますが、どうぞよろしくお願い致します。 こう書いてふと思い出したのは「兎のさかだち」という言葉で、書棚から同名のエッセイ集を抜き出してみると、作者である富岡多恵子氏曰く、「大阪の昔のシャレ言葉です。兎のさかだちで耳が痛いわけです」とのこと。 「読者がちょっと耳が痛いなあと思ってくれればいい、とひそかに期待しているところがあります。しかし、じつは、その前に、筆者のわたしの耳が、ひとの声とさかだちで痛くなっていたのです」と「あとがき」にあって、僭越ながら右に同じと共感するしだいです。 ★ ★ ★ ★ さて、昨年4月の連載開始から今回で22回、「結婚のかたち」について飽くことなく書いてきてつくづく思うのは、われわれの社会においては、女性と子供とが本当には大切にされていないという現実である。