『恋空』を読む(2):ケータイに駆動される物語、ケータイに剥奪される内面 2008年1月31日 ITカルチャーメディア コメント: トラックバック (1) (これまでの濱野智史の情報環境研究ノート」はこちら) ■1. ケータイが駆動する物語――物語内のケータイに着目する (だいぶ間が空いてしまいましたが、)前回からの続きです。前回筆者はいくつかのケータイ小説論を取り上げながら、そこに「限定されたリアル」と呼べるような共通認識があることを確認しました。つまりケータイ小説は、「ある限定された読者にとっては『リアル』だと感じられるような内容が描かれているもの」として、いわば「カッコつき」の存在として取り扱われている、ということを意味しています。これを2ch系のまとめニュースサイト「痛いニュース」は、こうした認識を見事なまでに簡潔に、「『恋空』は2chねらには駄作だけどリア充には名作。もはやリアリ