鵜木桂 Kei Unoki 千葉県出身。オランダ在住の翻訳・通訳者。オランダ唯一の日本語フリーマガジン「mooi-mooi」のライターも務める。翻訳書に『うんち工場で大冒険! たべものの消化の旅がわかる』(河出書房新社/2020)、『月のボールであそぼうよ パンダとリスのはなし』(徳間書店/2023)がある。 地域の文化拠点となった、アムステルダム郊外の名物書店“リブリス・フェンストラ”。 経済危機を乗り越えたその背景にあったものは? 厳密に言うと、ここは、アムステルダムではない。日本人は「フェーン」と呼ぶ、ここアムステルフェーンは、アムステルダムに直結し、KLMオランダ空港の本社があり、日系企業も多い。家族連れの日本人の大半が暮らすのは、実はこのフェーンだ。 住環境に恵まれたこの街は、最近、発表された「オランダの魅力的な都市ランキング」で、ロッテルダムやハーグといった大都市を押さえ、アム