仕事のやり方について上司から細かい指示を受けず、働く時間も比較的自由に任されているはずの「裁量労働制」。しかし現状では、会社が適切な残業代を支払わないために悪用されているケースも少なくないのが実態だ。 形式的に「労働者に裁量を与えている」としながら、実際には長時間労働を強制しているものだが、実はこれよりもっと働かせる方法がある。それは「本当に裁量を与えてしまうことだ」という研究結果がアメリカで発表されたという。 強制されると「仕事量を減らす」米エリート 米ペンシルベニア大学のアレクサンドラ・ミシェル教授の研究によると、労働時間や休日・休暇について「自由裁量」を与えると、人は勤務時間が決められた場合よりも「社畜化」することが判明したという。米ブルームバーグが報じた。 ミシェル教授は12年もの間、大手投資銀行2社の若手幹部の働き方を研究していた。彼らは「いつ働いてもよく、いつ休んでもよい」とい