【カイロ=小泉大介】イスラエル軍がパレスチナ「過激派」メンバーの逮捕・掃討作戦の際にパレスチナ人を「人間の盾」として利用している問題で、イスラエル最高裁は六日、国際法に違反するとして禁止する裁定を下しました。同軍の行動に内外の厳しい目が向けられています。 パレスチナ人を「人間の盾」に使うのは、二〇〇〇年九月末のイスラエル・パレスチナ衝突ぼっ発後に始まったとされます。その代表例は、イスラエル軍が過激派容疑者宅を捜索する際、近隣のパレスチナ人を強制的に動員してドアをたたかせ、容疑者をおびき出すというもの。 イスラエルの人権団体ビツェレムによれば、▽パレスチナ人を容疑者宅に入れ爆発物などがないか調べさせる▽パレスチナ人を容疑者宅の内部や兵士の前に立たせ過激派が攻撃できないようにし、時には兵士がパレスチナ人の肩越しに銃を構え発砲する▽パレスチナ人に路上の不審物を排除させる―ことまで強制しています。