子牛の肉や骨でとっただし汁。フランス語でフォンは〈土台〉,ボーは〈子牛〉の意。子牛のすね肉や骨と,タマネギ,ニンジン,セロリ,トマト,ニンニクを大きく切って色づくまで炒める。水を注ぎ,ブーケガルニとタイムひとつまみ,塩少々を加え,あくと脂をすくいながら弱火で長時間煮る。これをこすと茶色いフォンになり,煮込みやソースの土台にする。フォンにはこのほか,鶏や魚でとった白いフォンもあり,やはり各種ソースの土台に利用する。これとは別にブイヨンと呼ばれるだし汁もあり,おもにスープの土台とするため,材料をふんだんに使って味よく仕上げられる。 →関連項目デミグラス・ソース