技術の価値,特許の価値が下がっているということは無いだろうか? 2008年から2009年にかけて,この疑問を浮かび上がらせる出来事が続いている。米国の特許ファンドであるIntellectual Venture社(Tech-On!関連記事1,Tech-On!関連記事2)は,日本で特許の購入を続けている。これに対して,特許を維持しきれない日本の大学が二束三文で提供しているようである。また,企業は事業再編にあわせて特許を売り渡す動きを見せている。 このような動きには,二つの背景がある。 一つは,技術の複雑化とスピードアップによって,1社で技術を囲い込むという製品開発が難しくなったことである。「オープン・イノベーション時代」といわれる所以である。ここで「オープン」には二つの意味があり,オープン・ソースからの流れで「フリー」の意味,もう一つは,製造業では当たり前だが「非自前」という意味である。このう
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